「天皇の仕事は祈る事である」と言った渡部昇一上智大学名誉教授
2016年 11月 26日
みなさま、時間のアル時に
是非、「天木 直人の公式ブログ」へ
お出で頂きたい。と、思います。<<KK>>
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「天皇の仕事は祈る事である」と言った渡部昇一上智大学名誉教授
「天木 直人の公式ブログ」 2016年11月25日より転載
天の陛下の「退位」をめぐる有識者会議が始まってひさしい。
こほど重要な歴史的鍵だというのに一向に盛り上がらない。
なぜか。
それはあのお言葉で天皇陛下が国民に問いかけた事がまるで議論されていないからだ。
あの時天皇は象徴天皇としてどうあるべきか、みずからそれを模索し、実践してきた、それを国民とともに考えたいと述べられた。
ところが有識者会議で議論されていることはそれとは無関係な事を、皆が勝手に言い放題だ。
たとえば、きょう11月25日の読売新聞に掲載された議事録を見ると、渡部昇一という上智大学名誉教授が、天皇の仕事は祈る事であり、国民の前に姿など見せなくてもいいと語ったとある。
これほど天皇陛下の気持ちに反する発言はない。
反論することのできない天皇があまりにも気の毒である(了)
*****
いまこそ新党憲法9条が必要だと喝破した宮台真司と白井聡
「天木 直人の公式ブログ」 2016年11月25日より転載
きょう11月25日の朝日新聞のオピニオン頁「耕論」で、社会学者の宮台真司氏と政治学者の白井聡氏の二人が、トランプショック後の日本について語っている。
二人に共通する認識は、「保護者なき日本」の迷走だ。
すなわち、宮台氏は要旨次のように語っている。
僕はトランプの勝利を待ち望んでいたと。
なぜなら対米従属という日本最大の自明性が崩れるからだと。
戦後の日本は経済重視の吉田茂ら自由党系も、国権重視の鳩山一郎ら日本民主党系も、対米従属を踏み外せなかった、そしてそれは憲法9条護持を掲げる左派も同じだったと。
平和主義を掲げつつ、安全保障政策は米国に依存し、負担は沖縄に押しつけて、見たいものしか見ないご都合主義だったと。
そして宮台氏はこう喝破する。
クリントンが当選していたら、既存の自明性への埋没が続き、問題が放置されたに違いないと。
そして、「ひどい秩序でも壊れかけると、混迷した人々が秩序にすがろうとする。だからこそ新秩序のビジョンを告げる営みが必要だ」という哲学者の言葉を引用し、トランプの米国が登場したいま、日本が混乱するのは当然であり、絶望的な状況の自覚から新しい日本が始まるのだと語っている。
一方の白井聡氏は要旨次のように語っている。
米国が孤立主義に振れれば、日本は対米従属から対米自立へと向かわざるを得なくなると。
自分も早く日本が自立してほしいと思うと。
しかし、官邸や外務省はそのビジョンも意思もないと。
トランプになったら、ヒラリーになったら、日本の影響はどうだ、こうだ、ばかりだった。これは変でしょう。自分たちはこうしたい、というのが一切なくて、米国はどうなるのかという読み解きばかり。異様です。何も考えずに米国にくっついてさえいればいいと思っている証拠だと。
そして白井氏はこう自らの持論を述べて締めくくっている。
日本のTPP反対派にはトランプ氏に期待する向きもありますが、(私は)楽観していません。
ひたすら対米追従するという日本側の本質はなんら変わっていないのだから、米国の国益追及がむき出しになる分だけ、今後、従属の露骨さはむしろ高まると思います。90年前後に冷戦が終わり、敗戦によって生まれた対米従属を続ける必要がなくなったのに、保守政権はそれをやめようとしない。だから私はこれを「永続敗戦論」だと名づけました。この構図がなお続くだけだと。
ここに語られた二人の意見に、私はまったく同感だ。
そして、私もその事を繰り返し書いてきた。
しかし、宮台氏の言葉の中には、どうすれば自立できるのかという答えがない。
白井氏の言葉は、あまりにも悲観的であり、永続敗戦から逃れられない諦めがある。そして永続敗戦論は保守政権の責任だと決めつけている。そうではない。宮台氏が言うように護憲左派もそうだ。いや、メディアも国民も、みな永続敗戦意識から抜け出せなかったのだ。
この両者の課題を克服するものこそ、新党憲法9条をこの国の政治の中に誕生させることなのである。
米国からの自立、独立の前提は、どうやって日本を自らの手で守るかだ。
それは決して他の主要国と競い合って、軍事強国を目指す事ではない。
ミサイルの応酬による核戦争が当たり前のようになった今日、軍事力の強化は際限が無くなり、危険性を高めるだけだ。
憲法9条を掲げ、自衛隊を、米軍の従属物から解き放って日本の専守防衛の為に全面的に再構築し、そして、なによりもアジア諸国との平和共存を実現する、それを国是とすることしか選択肢はない。
これこそが、宮台氏の言葉に答えを与え、白井氏の悲観的な「永続敗戦論」に希望を与えるものだ。
繰り返して言う。
米国から自立して、いまこそ平和憲法を掲げて外交の主軸をアジアとの共存共栄に移す、そう国民に気づかせる新党憲法9条こそ、宮台氏の言葉に答えを与え、白井氏の悲観論に希望を与えるのだ。
この二人は、おそらく新党憲法9条の存在を知らないに違いない。
しかし、それを知れば賛同できないはずはない。
なぜなら、彼らこそ、いまこそ新党憲法9条が必要だと喝破した言論人であるからだ。
このような言論人が一人でも増え、そしてメデアでどんどん発言するようになった時こそ、新党憲法9条が現実のものとなる時である(了)
是非、「天木 直人の公式ブログ」へ
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「天皇の仕事は祈る事である」と言った渡部昇一上智大学名誉教授
「天木 直人の公式ブログ」 2016年11月25日より転載
天の陛下の「退位」をめぐる有識者会議が始まってひさしい。
こほど重要な歴史的鍵だというのに一向に盛り上がらない。
なぜか。
それはあのお言葉で天皇陛下が国民に問いかけた事がまるで議論されていないからだ。
あの時天皇は象徴天皇としてどうあるべきか、みずからそれを模索し、実践してきた、それを国民とともに考えたいと述べられた。
ところが有識者会議で議論されていることはそれとは無関係な事を、皆が勝手に言い放題だ。
たとえば、きょう11月25日の読売新聞に掲載された議事録を見ると、渡部昇一という上智大学名誉教授が、天皇の仕事は祈る事であり、国民の前に姿など見せなくてもいいと語ったとある。
これほど天皇陛下の気持ちに反する発言はない。
反論することのできない天皇があまりにも気の毒である(了)
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いまこそ新党憲法9条が必要だと喝破した宮台真司と白井聡
「天木 直人の公式ブログ」 2016年11月25日より転載
きょう11月25日の朝日新聞のオピニオン頁「耕論」で、社会学者の宮台真司氏と政治学者の白井聡氏の二人が、トランプショック後の日本について語っている。
二人に共通する認識は、「保護者なき日本」の迷走だ。
すなわち、宮台氏は要旨次のように語っている。
僕はトランプの勝利を待ち望んでいたと。
なぜなら対米従属という日本最大の自明性が崩れるからだと。
戦後の日本は経済重視の吉田茂ら自由党系も、国権重視の鳩山一郎ら日本民主党系も、対米従属を踏み外せなかった、そしてそれは憲法9条護持を掲げる左派も同じだったと。
平和主義を掲げつつ、安全保障政策は米国に依存し、負担は沖縄に押しつけて、見たいものしか見ないご都合主義だったと。
そして宮台氏はこう喝破する。
クリントンが当選していたら、既存の自明性への埋没が続き、問題が放置されたに違いないと。
そして、「ひどい秩序でも壊れかけると、混迷した人々が秩序にすがろうとする。だからこそ新秩序のビジョンを告げる営みが必要だ」という哲学者の言葉を引用し、トランプの米国が登場したいま、日本が混乱するのは当然であり、絶望的な状況の自覚から新しい日本が始まるのだと語っている。
一方の白井聡氏は要旨次のように語っている。
米国が孤立主義に振れれば、日本は対米従属から対米自立へと向かわざるを得なくなると。
自分も早く日本が自立してほしいと思うと。
しかし、官邸や外務省はそのビジョンも意思もないと。
トランプになったら、ヒラリーになったら、日本の影響はどうだ、こうだ、ばかりだった。これは変でしょう。自分たちはこうしたい、というのが一切なくて、米国はどうなるのかという読み解きばかり。異様です。何も考えずに米国にくっついてさえいればいいと思っている証拠だと。
そして白井氏はこう自らの持論を述べて締めくくっている。
日本のTPP反対派にはトランプ氏に期待する向きもありますが、(私は)楽観していません。
ひたすら対米追従するという日本側の本質はなんら変わっていないのだから、米国の国益追及がむき出しになる分だけ、今後、従属の露骨さはむしろ高まると思います。90年前後に冷戦が終わり、敗戦によって生まれた対米従属を続ける必要がなくなったのに、保守政権はそれをやめようとしない。だから私はこれを「永続敗戦論」だと名づけました。この構図がなお続くだけだと。
ここに語られた二人の意見に、私はまったく同感だ。
そして、私もその事を繰り返し書いてきた。
しかし、宮台氏の言葉の中には、どうすれば自立できるのかという答えがない。
白井氏の言葉は、あまりにも悲観的であり、永続敗戦から逃れられない諦めがある。そして永続敗戦論は保守政権の責任だと決めつけている。そうではない。宮台氏が言うように護憲左派もそうだ。いや、メディアも国民も、みな永続敗戦意識から抜け出せなかったのだ。
この両者の課題を克服するものこそ、新党憲法9条をこの国の政治の中に誕生させることなのである。
米国からの自立、独立の前提は、どうやって日本を自らの手で守るかだ。
それは決して他の主要国と競い合って、軍事強国を目指す事ではない。
ミサイルの応酬による核戦争が当たり前のようになった今日、軍事力の強化は際限が無くなり、危険性を高めるだけだ。
憲法9条を掲げ、自衛隊を、米軍の従属物から解き放って日本の専守防衛の為に全面的に再構築し、そして、なによりもアジア諸国との平和共存を実現する、それを国是とすることしか選択肢はない。
これこそが、宮台氏の言葉に答えを与え、白井氏の悲観的な「永続敗戦論」に希望を与えるものだ。
繰り返して言う。
米国から自立して、いまこそ平和憲法を掲げて外交の主軸をアジアとの共存共栄に移す、そう国民に気づかせる新党憲法9条こそ、宮台氏の言葉に答えを与え、白井氏の悲観論に希望を与えるのだ。
この二人は、おそらく新党憲法9条の存在を知らないに違いない。
しかし、それを知れば賛同できないはずはない。
なぜなら、彼らこそ、いまこそ新党憲法9条が必要だと喝破した言論人であるからだ。
このような言論人が一人でも増え、そしてメデアでどんどん発言するようになった時こそ、新党憲法9条が現実のものとなる時である(了)
by kuroki_kazuya
| 2016-11-26 06:05
| 日本の今後