スキーにはまっています。


by 幸田 晋

大量の軽石が沖縄県・西表島に流れ着いた理由

大量の軽石が
沖縄県・西表島に流れ着いた理由


島村英紀(地震学者)


たんぽぽ舎です。【TMM:No2976】
2017年1月17日(火)午後 10:01
地震と原発事故情報より一部

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┗■2.大量の軽石が沖縄県・西表島に流れ着いた理由
 |  「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その181
 └──── 島村英紀(地震学者)

この5日から鹿児島県・硫黄島の噴火警戒レベルが平常の1から2に引
き上げられた。火口周辺への立ち入りが禁止される。地震が多発してい
るせいだ。

南西諸島は群発地震が多いところだ。
鹿児島県・トカラ列島でも地震が頻発している。2015年までは年に数回
から数十回だったものが、昨年は突然、150回にもなってしまった。

かつて、これらの島々の南西にある沖縄県・西表(いりおもて)島ですさ
まじい群発地震が起きたことがある。1992年のことだ。
身体に感じる地震が2000回もあった。なかでも同年10月14日から20日に
かけて最大震度5の地震が5回も発生して、人々を恐怖におとしいれた。
もっと大きい地震が来るのではないかと人々は恐れたのだ。
群発地震のさなか、大きな地震があったあとに、島の波打ち際に軽石が
ズラリと打ち上げられているのが見つかって人々をギョッとさせた。
軽石は火山の噴火から出る。地震に加えて火山も噴火するのか、との恐れ
が広まった。

しかし、この軽石は2000キロも離れた海底火山から来たものだった。岩
石の成分や付着物を分析して分かった。島崎藤村の詩「椰子の実」ならぬ
軽石の長旅であった。

首都圏のはるか南方にある「福徳岡ノ場(ふくとくおかのば)」がある。
そこの海底火山の噴火で大量の軽石が噴出して、海流に乗って沖縄近海ま
で運ばれたものだったのだ。
福徳岡ノ場は有史以来何度も噴火したことが知られている。近年では
2010年や2013年にも海底噴火があり、噴煙や変色水が観測されている。
20世紀に3度も海面上に新島を形成するまでに成長したが、現在は島は
なく、山頂の水深が約20メートルの海中の山になっている。

  1986年に福徳岡ノ場が噴火したときも、4カ月ほどして琉球列島に軽
石が流れ着いたことがある。
軽石は水を吸ってしだいに沈む。こうして海底の広い範囲に軽石がばら
まかれた。
だが、沈んだ軽石は、ちょっとした衝撃や地震動で、また浮き上がるこ
とがある。たまたま西表島の近くの軽石が浮き上がれば、島に流れ着いて
も不思議ではない。ずっと昔の、しかも離れた火山からの軽石が、強い震
動で浮き上がって流れ着いたのだった。
 西表島の群発地震はその後おさまったが、一般に日本で起きる群発地震
は、マグマがらみのことが多い。

 たとえば日本最大規模の群発地震だった長野・松代(まつしろ)町の群発
地震(1965-70年)は、6万3千回という途方もない回数の有感地震を記録
した。また1978年に北海道・函館の南方沖で始まった群発地震もあった。
 この両方とも、上がってきたマグマが地表や海底に届く前に凍りついた
ものだと思われている。もし出てくれば、新しい火山が誕生したことに
なる。
 硫黄島やトカラ列島の群発地震がどう推移するのか、地元では固唾をの
んで見守っている。そして、科学者も大きな関心を寄せているのである。

(島村英紀さんのHP「 http://shima3.fc2web.com/ 」
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より2017年1月13日の記事)
by kuroki_kazuya | 2017-01-18 06:15 | 地震 大災害 | Comments(0)