<原発避難者訴訟>原告、笑顔なき勝訴…苦労報われず落胆
2017年 03月 18日
<原発避難者訴訟>
原告、笑顔なき勝訴…
苦労報われず落胆
毎日新聞 3/17(金) 21:20配信より一部
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170317-00000094-mai-soci
笑顔なき「一部勝訴」だった。
17日の原発避難者訴訟の判決で、前橋地裁は東京電力と国の賠償責任は認めたものの、
命じられた賠償額は
原告の請求からは程遠かった。
古里を奪われた代償を求めて3年半。大半の原告が周囲に知られないように名前も伏せ、息をひそめるようにして闘ってきた。「もっと寄り添ってくれる判決を期待していたのに」。苦労が報われなかった原告の顔には落胆の表情が浮かんだ。【尾崎修二、山本有紀、鈴木敦子】
◇認定、137人の半分以下
「国と東電の責任を認めさせた。心からうれしいのは間違いない」。判決後の集会で壇上に立った原告の丹治(たんじ)杉江さん(60)はこう言った後、言葉に詰まった。「この6年間つらいことばかりだった。納得できるかな……」
原発事故当時、福島県いわき市に住んでいた。夫の幹夫さん(63)はワープロ修理業を営み全国から注文を受けていたが、事故後、「福島にワープロを送るのは……」と敬遠され、注文が激減した。
事故の4カ月後、夫と群馬県へ自主避難した。私たちだけ逃げる選択をした--。福島にとどまった人たちへの後ろめたさは消えない。それでも「原発事故を繰り返してはいけない」との思いから、群馬県内で脱原発の集会や街頭活動に積極的に参加し、避難者訴訟の原告にも加わった。
原告は45世帯137人。丹治さんを含めほぼ全世帯の代表が法廷に立ち、避難の苦しみや東電と国への怒りを訴えた。しかし、原告の中に名前を公にしている人はほとんどいない。「裁判をしていると周囲に知られたら、子どもが差別を受け、仕事へ影響することを恐れている」ためだ。丹治さん自身も「裁判すれば金(賠償金)がもらえるんでしょ」と、心ない言葉を受けたことがある。
国の指針に基づくと、自主避難の場合、東電からの慰謝料は生活費との合算で総額8万円。原告たちを突き動かしてきたのは「ふるさとを奪われた苦しみへの賠償が不十分」という思いだったが、判決で賠償が認められたのは原告の半分以下の62人だけだった。
「もっと温かい判決を期待していたのに」。喪服姿で傍聴した原告の50代女性は、判決の内容を知って肩を落とした。いわき市で暮らしていたが、事故の影響でパート勤めしていた会社が業績不振に陥り、解雇された。
・・・(後略)
原告、笑顔なき勝訴…
苦労報われず落胆
毎日新聞 3/17(金) 21:20配信より一部
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170317-00000094-mai-soci
笑顔なき「一部勝訴」だった。
17日の原発避難者訴訟の判決で、前橋地裁は東京電力と国の賠償責任は認めたものの、
命じられた賠償額は
原告の請求からは程遠かった。
古里を奪われた代償を求めて3年半。大半の原告が周囲に知られないように名前も伏せ、息をひそめるようにして闘ってきた。「もっと寄り添ってくれる判決を期待していたのに」。苦労が報われなかった原告の顔には落胆の表情が浮かんだ。【尾崎修二、山本有紀、鈴木敦子】
◇認定、137人の半分以下
「国と東電の責任を認めさせた。心からうれしいのは間違いない」。判決後の集会で壇上に立った原告の丹治(たんじ)杉江さん(60)はこう言った後、言葉に詰まった。「この6年間つらいことばかりだった。納得できるかな……」
原発事故当時、福島県いわき市に住んでいた。夫の幹夫さん(63)はワープロ修理業を営み全国から注文を受けていたが、事故後、「福島にワープロを送るのは……」と敬遠され、注文が激減した。
事故の4カ月後、夫と群馬県へ自主避難した。私たちだけ逃げる選択をした--。福島にとどまった人たちへの後ろめたさは消えない。それでも「原発事故を繰り返してはいけない」との思いから、群馬県内で脱原発の集会や街頭活動に積極的に参加し、避難者訴訟の原告にも加わった。
原告は45世帯137人。丹治さんを含めほぼ全世帯の代表が法廷に立ち、避難の苦しみや東電と国への怒りを訴えた。しかし、原告の中に名前を公にしている人はほとんどいない。「裁判をしていると周囲に知られたら、子どもが差別を受け、仕事へ影響することを恐れている」ためだ。丹治さん自身も「裁判すれば金(賠償金)がもらえるんでしょ」と、心ない言葉を受けたことがある。
国の指針に基づくと、自主避難の場合、東電からの慰謝料は生活費との合算で総額8万円。原告たちを突き動かしてきたのは「ふるさとを奪われた苦しみへの賠償が不十分」という思いだったが、判決で賠償が認められたのは原告の半分以下の62人だけだった。
「もっと温かい判決を期待していたのに」。喪服姿で傍聴した原告の50代女性は、判決の内容を知って肩を落とした。いわき市で暮らしていたが、事故の影響でパート勤めしていた会社が業績不振に陥り、解雇された。
・・・(後略)
by kuroki_kazuya
| 2017-03-18 06:58
| 東電 出鱈目 資本