スキーにはまっています。


by 幸田 晋

7月26日、私たち玄海裁判の会など12団体は九州電力本店と交渉を行いました

みなさま

佐賀の永野
(玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会)です。

2017年7月27日, 木, 午後 11:05


7月26日、
私たち玄海裁判の会など12団体は
九州電力本店と交渉を行いました。

昨年12月14日の前回交渉以来、
回答の場を待たされ続け、
知事同意後最初の交渉となった今回、
九電に対して、
「民意を受け止めよ!
審査と避難計画に欠陥ある玄海原発を
動かしてはならない」と
再稼働中止をあらためて求めました。

6項目の質問(25細目)も
あわせて突き付けました。

質疑を通じて、
九電自らが謳う「コンプライアンス(法令順守)」はどこへやら、
住民の安全・安心を蔑ろにし、
理解も得られていないのに再稼働をますます強引に進める
経営最優先の姿勢が次々と露わになり ました。


最新の大問題、火山灰濃度問題も追及しました。

報告、要請質問書などをHPにアップしましたのでご覧ください。


【「ウソをつかない」との知事との約束を早くも反故に!火山灰濃度の規制も社内規則ですり抜け?
〜再稼働突進を許さない!九州電力本店交渉報告】
https://saga-genkai.jimdo.com/2017/07/27/a/


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
永野浩二<nagano0904@ybb.ne.jp>
携帯:090-3949-2103
★玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会



7月26日、私たち玄海裁判の会など12団体は九州電力本店と交渉を行いました。

昨年12月14日の前回交渉以来、回答の場を待たされ続け、知事同意後最初の交渉となった今回、九電に対して、「民意を受け止めよ!審査と避難計画に欠陥ある玄海原発を動かしてはならない」と再稼働中止をあらためて求めました。6項目の質問(25細目)もあわせて突き付けました。

質疑を通じて、九電自らが謳う「コンプライアンス(法令順守)」はどこへやら、住民の安全・安心を蔑ろにし、理解も得られていないのに再稼働をますます強引に進める経営最優先の姿勢が次々と露わになりました。


(1)社長指示「コンプライアンスカード携帯」が守られず=知事との約束が破られた!

6年前の"やらせメール事件"を踏まえ、山口祥義佐賀県知事は2年前の就任直後に瓜生道明社長と面談して九電が「ウソをつかない」ことを約束させました。再稼働知事同意直前の4月19日、瓜生九電社長は「コンプライアンスとは法令順守だけでなく、社会に迷惑をかけないことだ。コンプライアンスカードを全社員に常時携帯させている」と知事に説明しました。知事は「九電は"変わった"と確認」したそうです。

そこで、私たちは交渉の冒頭、「コンプライアンスカードを携帯していると思いますが、見せてください」と求めました。対応した九電エネルギー広報グループ課長ら5人は、お互い顔を見合わせました。

「...今は持っていません...」

なんと、誰も持っていなかったのです。

「財布にいれてあるが、今は持っていない」などの言い訳もありました。

「では、どんなことが書いてあるか、概要を言ってもらえますか?」

「・・・」

5人はまた顔を見合わすばかりで、誰も内容を言えませんでした。

社長の知事との約束が「口約束」で、いとも簡単に破られていたのです。私達は呆れかえりました。

知事の向こうに住民がいます。九電の住民軽視の姿勢がまた一つ露わになりました。


(2)火山灰評価濃度100倍問題、"社内規定"で規制すり抜け?

火山灰評価の濃度が現状の100倍規模になる問題では、玄海原発においても基準となる参考濃度が限界濃度を大きく超えていること、非常用ディーゼル発電機が2台しかないことは基準違反となる問題について質しました。

九電は「国の動きは承知しているが、基準はこれからの話。また、ディーゼル発電機については一定期間だけは1台でもいいという、適用除外の社内規定があり、それは国に説明して認可してもらっている。2台ともずっと健全でないとダメだという話ではない」と答え、「社内規定」で規制をすり抜けようとしました。これでは「規制」の意味がまったくなくなってしまいます。社内規定の公開を求めましたが、応じませんでした。

この問題は全国の市民団体とともにさらに追及し、再稼働の中止と申請のやり直しを求めていきます。


(3)玄海3号機上蓋未交換は全国唯一!

米国で腐食劣化が報告された原子炉容器上蓋。全国の加圧水型原発で玄海原発3号機だけが上蓋を改良型に交換していません。交換計画を持っていたのに、3.11をはさみ、計画はうやむやになり、再申請もしないままに再稼働に入ろうとしています。

「自主的な交換であり、予防保全だ。現在も問題があるとは考えていない。交換時期は未定だ」とのらりくらりの対応に終始しました。どこまでも安全性軽視の九電でした。


(4)重大事故時の放射能放出量「4.5テラベクレル」="安全神話"

住民説明会でも紛糾した「放射能放出量=4.5テラベクレル」という過小想定について、「格納容器が壊れない」「水素爆発は起きない」「水蒸気爆発は起きない」「地震に襲われてもポンプ、電源車の移動に支障なし」などが前提条件となっていることを確認しました。説明会で山元取締役は「想定外でないようにいろいろやっている」と言っていましたが、結局、都合の悪いことはすべて想定外にしているのです。福島原発事故から何も学ばず、いまだに"安全神話"の中に安住している九電の姿勢は許されません。


(5)加害当事者意識のない要援護者避難"支援"

説明会でも質問の相次いだ避難問題では、説明会で山元取締役が「要支援者に何かあったら九電が助けに来ます」などと発言していたことについて質しましたが、「支援する」としながら加害当事者として具体的な手立てを示しませんでした。


(6)"住民理解"など関係なく再稼働強行

最後に、説明会等での住民理解・地元同意の問題について問い質しました。

私達「住民説明会では再稼働に賛成・反対の意見はどのぐらい出たか」

九電「住民理解は当社からは何も言えない。いただいたご意見を真摯にうけとめ、今後の事業活動にいかしていく。」

私達「どんな意見が出たと、九電として把握したのか。」

九電「それは言えないが、社内で共有した。」

私達「山元取締役は"皆様のご理解がなければなかなか動かせないということも事実だ"と会場で述べた。すべて再稼働に反対・慎重の意見だったが、住民が理解したと言えるのか?」

九電「1つ1つ丁寧に答えしたと思っている。これかれもしっかりコミュニケーション活動を継続させていただく」

住民は再稼働に理解などまったくしていないのです。しかし、そんなことと関係なく、何が何でも再稼働するのだという九電の姿勢が露骨に示されました。


(7)引き続き、九電の酷さを糺し、再稼働中止を求めていく

ちなみに、九電交渉などの行動の際、私達はパソコンや動画カメラを使用して記録をとっていますが、いつも2時間以上にわたるため、九電の部屋の会議室の電源を、許可を得て借りてきました。しかし、今回初めてそれを断られました。唖然としました。

「電源は自分で持ってくるのが常識ではないか」とまで言われました。

「なぜそのような態度をとるんですか!」私達は口々に声をあげました。

すると、担当者はシブシブ「今日は許可しますが、次回以降、検討させてください」と。

再稼働が迫り、ますます市民に対して威圧的な姿勢になっているようでした。


立場違えど話し合いを重ねていくごとに信頼関係は深まっていく、のが普通だと思うのですが、「フェイス・トゥ・フェイス」をキャッチコピーにする九電とは、顔と顔をあわせるたびに、溝がどんどん深まっていっています。

このような金儲け最優先の一企業に私達の命の安全をゆだねるわけにはいきません。

この実態を自治体、マスコミ、何よりも地域住民にどんどん広め、再稼働を遅らせ、そして中止に追い込んでいきましょう!

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by kuroki_kazuya | 2017-07-28 06:15 | 九電労組