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by 幸田 晋

大被害の可能性!東京湾を津波が襲う

大被害の可能性!東京湾を津波が襲う
島村英紀(地震学者)

たんぽぽ舎です。【TMM:No3148】
2017年8月9日(水)午後 08:08
地震と原発事故情報
より一部

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┗■3.大被害の可能性!東京湾を津波が襲う
 |  文明が進み、湾岸がいっそう弱く
 |  警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識 その209
 └──── 島村英紀(地震学者)

◎ 東京に津波は来ないと思っている人は多い。
 だが、「大正6(1917)年の大津波」と書かれた看板がある。東京に隣接する千
葉県浦安駅近くの左右天命弁財天にある教育委員会の看板だ。人々でにぎわう海
際の東京ディズニーランドから内陸へ3キロほど入ったところにある。
 この年、浦安での潮位は通常の満潮時より4.1メートル高くなった。海水は川を
さかのぼり、船橋や市川など内陸部まで浸水させた。
 死者行方不明者は千葉県だけで313人。また横浜港でも3100隻以上の船やはしけ
が風浪で転覆するなど、首都圏で1324人にも及ぶ犠牲者を生んでしまった。

 大津波なみの災害。だがこれは、津波ではなく、9月に東京湾に入ってきた台
風が吸い上げた海水による高潮災害に大雨が加わったものだった。だが、海が襲
ってきたという意味では津波と同じものだ。
 このときの台風は首都圏を直撃せずに西側をかすめたが、気圧が上陸時よりも
低くなった。ちょうど満月だったから引力が強く、台風が近づいたときには満潮
だったのが不幸だった。

◎ これ以外にも「東京大水害」と呼ばれる大きな水害もあった。明治43(1910)
年夏に起きた大水害で、東京府と東日本の15県に被害が拡がった。これも、台風
と高潮が起こした水害だった。
 8月5日ごろから続いた梅雨前線による大雨に、11日に房総半島をかすめて太
平洋上へ抜けた台風と、14日に沼津に上陸して甲府から群馬県西部を通った台風
が重なって関東各地に集中豪雨をもたらしたのだ。
 この水害では関東平野では一面の水浸しになり、利根川、荒川、多摩川水系の
広範囲にわたって各地で堤防が決壊して河川が氾濫した。関東地方だけで犠牲者
は800人以上にも及んだ。東京でも下町一帯が冠水して、盛り場浅草も水没した。

◎ 東京を襲った水害はこれらだけではなかった。写真家長野重一が撮った「海
抜ゼロメートル地帯の洪水」は、1959年、江東区大島で撮られたものだ。赤ん坊
を背負った少女2人が膝上まで水に浸かっている。
 東京23区の東部や、江戸川をはさんだ千葉県浦安市や市川市行徳地区は旧江戸
川の河口近くで三角州が拡がっている。水害が起こりやすい低湿地帯なのである。
 東京湾は入り口が狭くて中が広い「フラスコ型」をしている。そのため、外か
ら入ってきた津波は、幸いにして中に入って来て大きくなることはない。東日本
大震災(2011年)のときの三陸などのリアス式海岸とは違う。

◎ だが、東京湾の中で地震が起きたら別だ。もし湾内の浅いところで地震が起
きれば津波が湾岸を襲うことになる。
 東京湾岸は水に弱いところに都会が拡がっている。しかも文明が進んで、一層
弱くなっている。埋め立てや人工海岸化が進んだ東京湾の沿岸には、火力発電所
や製鉄所や精油所などの工場が立ち並んでいる。
 ほかではそれほどの被害を生じない高さの津波でも、大被害を生じる可能性が
あるのが東京湾なのだ。

 (島村英紀さんのHP http://shima3.fc2web.com/
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より2017年
 8月4日の記事)

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by kuroki_kazuya | 2017-08-10 06:15 | 地震 大災害 | Comments(0)