スキーにはまっています。


by 幸田 晋

原発事故は本当にありました -福島を忘れないで下さい―2(上-2回連載)

原発事故は本当にありました
-福島を忘れないで下さい―2(上-2回連載)

   木幡ますみ(福島県大熊町町議)


たんぽぽ舎です。【TMM:No3165】
2017年9月4日(月)午後 08:41
地震と原発事故情報
より一部

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┗■2.原発事故は本当にありました -福島を忘れないで下さい―2
 |  「第一原発の自家発電を上に上げて下さい」とお願いしました。
 |  地震があったら、メルトダウン、メルトスルーになったら
 |  自家発電が一番、高いところにあったら安心
 | 「そんなことをやったらコストがかかる」 (上-2回連載)
 └──── 木幡ますみ(福島県大熊町町議)

○東電は分かっていました

 私は2004年に東電の原発のモニターになったんですね。それ以前、東電
の原発のモニターに何度か応募したんです。いつも弾かれていました。
 夫はずーっと原発反対をやってきました。私もずっと反対運動をやって
きましたからそれでかな-と考えていました。それでもコネを使ってモニ
ターになったんです。

 モニターと東電のえらい人たちが話をする機会がありました。そのとき
勝俣恒久社長(当時)、亡くなられた吉田昌郎所長、当時は津波対策課長た
ちが並んでいました。

 彼らは「何でもいいですよ。言って下さい」と言うので私は「第一原発
の自家発電を上に上げて下さい」とお願いしました。当時、自家発電は地
下2階にありました。地下1階は洗濯屋さん。原発の作業で汚れたものを
洗うとこでした。

 そのころ騒がれたのが双葉活断層です。福島第一原発のすぐそばです。
それがいつ地震を起こすかわからない。今のうちに自家発電を上に上げて
おけば、何かあったときに安心です。

 ところが勝俣さんが「何があるんだ」と返されて、「はい。地震があっ
たら、メルトダウン、メルトスルーになったら自家発電が一番、高いとこ
ろにあったら安心です」

 勝俣社長は「そんなことはない。断言できる」、「そんなことをやった
らコストがかかる」
と一蹴されました。

 私はその時、「命が大事でしょ。ここで働いている皆さんどうするの?
地元の皆さんどうするの?福島県はどうなるの?」と言いましたら、勝俣
さんは、「そんなことよりコストがかかるから出来ない」と答えてきました。

 「そうじゃないでしょ。コストじゃないでしょ。人の命でしょ」って言
い返したんですが、勝俣さんは一歩も譲りませんでした。

 吉田さんが目の前にいたので「あなたから言って下さい」というと「木
幡さん、コストがかかるんですよ。だからダメなんです」とボソボソと言
うだけでした。

 吉田さんは、聞くところによると作業員には親切だったそうです。本当
にみんなに人気のある課長さんでした。だったらもっと大きな声で勝俣さ
んでも誰にでも言えばいいでしょと思いました。

 結局、全てみんな手遅れでした。2011年に津波がきて自家発電もダメに
なったんですね。

 でも私が言う前から東電の社員も作業員の人たちも文章にして上に言っ
てたらしいです。 それを知らないふりして「あれは自然の災害だから分
からなかった」と言うんですか?

 勝俣さんは「何かあったら私は木幡さんに謝りに行きますよ」って言っ
ていました。避難先の体育館で謝りに来てくれるかな-会津若松でも待っ
ていました。

 が、きてくれなかったです。謝りのあの字もありませんでした。住民に
対してもありませんでした。
(下に続く)

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┗■3.人間は忘れるものだ、忘れないため皆で記録を残そう
 |   映画「太陽の蓋(ふた)」上映会が好評でした
 | 製作のたちばな民義さんの話もとても良かった
 └────  柳田 真(たんぽぽ舎)

・8月31日(木)夕方、「スペースたんぽぽ」で映画太陽の蓋(ふた)上映と
 製作者橘(たちばな)民義さんのお話会が開催されました。参加者30人弱。

・映画は90分バージョン(他に130分バージョンあり)で史上最悪の危機を
迎えた2011年3月11日東京電力福島第一原発事故の、あの日から5日間、
原発事故と人々の姿を映し出す劇映画でした。
 映画の中の印象に残ったことばのみを紹介。

 イ)情報を知らされてこなかったのは日本人だけ?-日本にいる外国人が
  日本から逃げる直前、友人の日本人に別れの挨拶をした時。
ロ)ききたいことしか聞かない日本人-必要なのに悪い情報をききたくな
  い心理の人々。
ハ)あの日(2011.3.11)に日本は戻りつつある。
ニ)東京電力福島第一原発事故の収束宣言(当時の野田首相)を聞いて、
 上司1人がやめた-やってられないからと。
ホ)あれ(東京電力福島第一事故)はな-にも終わっていない。

・たちばなさん(製作者)のお話
この映画の製作の動機は人は忘れるものだ、あの大惨事を忘れないため
にみんなで記録を残そうという目的(動機)で映画をつくった。
私は県議、シンクタンクをへて、事業のIT会社をつくりそれがうまく
いき上場もしてお金も持ったので、映画をつくろうとしてつくった。映画
のお金をほとんど出した。
 関連映画200本あるが首相官邸を描いた映画はなかった。
 この太陽の蓋が初めて。当時の首相(菅直人首相)と周辺の動向を描いた。
又、東電本店や東電の情報隠しの事実をえがいた。
 この映画をぜひ東京圏や全国の人へ広めて下さい。普及してください。

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by kuroki_kazuya | 2017-09-05 06:15 | 核 原子力