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by 幸田 晋

神戸の街に石炭火力発電所 全国に広がる建設計画

【特集】
神戸の街に
石炭火力発電所 

全国に広がる建設計画


毎日放送 10/9(月) 15:01配信より一部

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171009-10000001-mbsnews-l27

石炭火力発電所の建設をめぐって神戸市が揺れています。建設される場所は神戸市灘区の住宅地のすぐそばで、住民らは二酸化炭素の排出など周辺環境に大きな影響があるとして反対しています。一方で事業者は厳しい基準を設けているとしていますが、住民側は公害調停に乗り出すことを決めました。

自宅の400メートル先に火力発電所

神戸市灘区の市営住宅に住む萩森シゲミさん。阪神淡路大震災で被災して以降、22年ここに住んでいます。

「もうすぐそこなんですよ」(萩森シゲミさん)
「ずいぶん近いですね」(記者)

市営住宅から約400メートルのところに、神戸製鋼の石炭火力発電所がすでに2基稼働しています。そのすぐ横に、新たに2基石炭火力発電所を建設する計画が持ち上がっているのです。

「電気は足りてるって聞きますしね。わざわざ街中に、こんなものをつくること自体おかしいと思うんやけどね」(萩森シゲミさん)

現在稼働している石炭火力発電所は、
2基合わせて140万キロワットを発電しています。
増設計画では
いまある製鉄所の高炉を取り壊して、
2021年度から65万キロワット規模の
石炭火力発電所を2基新設する予定です


エネルギー政策の見直し

神戸製鋼が火力発電の燃料に石炭を選んだ理由は原発事故以降の国のエネルギー政策の見直しがきっかけでした。エネルギー供給源の原子力が減らされる代わりに、
石炭の割合が
13%から26%と倍増したというのです


「石炭は13%から26%と増えています。石炭の低いコストと調達安定性を見直して、活用していこうと。石炭を活用するということであれば当社の設備やノウハウが活用できる」(神戸製鋼所西日本電力プロジェクト部 木本総一部長)

増設計画に疑問

この計画に対して周辺住民は温暖化対策に逆行するとして、増設計画に疑問を投げかけています。

「100万都市の中でですね、石炭火力発電所を近年建設するのは神戸市くらい」

こう話すのはNPO法人気候ネットワークの山本元さん。山本さんは二酸化炭素の排出が多くなる石炭を使って発電することに苦言を呈します。

「私たちの世代だけではなく将来世代にもですね、非常に大きな影響が出る事業になります。地域の環境もそうですし、地球環境のことも考えて、この事業に向き合っていったほうがいい」(山本元さん)

山本さんは大規模な計画が最終局面に近づいているにもかかわらず、神戸市民の間で広く知られていないことを危惧していて、市民に向けた勉強会を頻繁に開催しています。

「いまは電気の総量がずっと減っていますでしょう、需要がね。新しい発電所は必要なのかどうか、検討する必要があるんじゃないかと」(勉強会に参加した男性)
「将来の負の遺産としてね、残してしまうような大きな問題でしょう。行動しなきゃいけないなと改めて思いましたね」(勉強会に参加した女性)

「石炭火力発電所は火力発電所の中でもたくさんの二酸化炭素を出す発電所になりますので、先進国の中で今後これほどの規模で石炭火力を推進していくというのは日本だけという状況。世界の状況を見ると、この選択が必ずしも良い選択なのかというところは神戸製鋼さん自身も考えていただきたい」(山本元さん)

全国で41基建設計画

福島第一原発事故以降、
原発稼働停止にともなって
全国で石炭火力発電の増設計画が進められています。
環境省によると、現在全国で41基の建設が計画されています


ところが火力発電所の建設に抗議する動きは全国的に広がっています。宮城県仙台港では新たな石炭火力発電所の建設計画をめぐり、市民団体が運転差し止めを求める訴えを起こしました。

「地域住民のこれだけ大きな憤りをですね、健康への不安をもたらしているんだということを改めてこの機会に認識していただきたいと思います」(原告団団長 長谷川公一東北大教授)

しかし、提訴の4日後、新たな石炭火力発電所の営業運転が始まっています。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-10-10 06:35 | 九電労組