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by 幸田 晋

<原発のない国へ>再生エネ100%達成 ポルトガルの挑戦

<原発のない国へ>
再生エネ100%達成 

ポルトガルの挑戦


東京新聞 2018年7月6日 朝刊より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201807/CK2018070602000128.html

 水力発電所のダム湖の水面に八百四十枚の青色の太陽光パネルがきらめく。ポルトガル北部、スペインとの国境に近いアルト・ラバガン・ダム。水力と太陽光発電を組み合わせた世界初の試みだ。「変電施設が一つで済む。環境への負荷を減らすことこそ、再生可能エネルギーを進める上で重要です」。ポルトガル電力のルイ・テイシェイラ執行役員が強調した。

 再生エネの複合システムは二〇一六年十一月末に完成した。年間発電量は水力が約二万八千四百戸分に相当する八五・二ギガワット時、太陽光は百戸分の三百メガワット時を生み出す。仏シエル・テール社製のパネルは防水機能があり、プラスチック製のフロートは耐用年数二十年で再利用もできる。

 こうした取り組みを重ねた結果、ポルトガルは今年三月、全人口千三十万人の月間消費量の100%相当を再生可能エネで生み出すことに成功した。

・・・(途中略)

四〇年までに再生エネ100%化への完全移行を目指すポルトガルの現場を歩いた。

 (ポルトガル北部ポルトで、竹田佳彦)

◆太陽と水 組み合わせ 発電量増、世論も後押し

 水力と太陽光発電を組み合わせたポルトガル北部のアルト・ラバガン・ダムの発電設備。太陽光パネルを水面に置く効果は高い。パネルの冷却効果で、地上に比べて発電効率は4~10%上昇。湖面から水分の蒸発を抑え、水力発電の敵となる藻類の繁茂も抑えられ、「農業用地も奪わない」(仏シエル・テール社のカミーユ・マルリエールさん)。水力発電所に併設したため、太陽光用の土地開発や送電施設も必要なく、投資総額は四十五万ユーロ(約五千八百五十万円)で済んだ。

 ポルトガル電力関連会社の事業責任者ミゲル・パテナさんは「太陽光パネルのおかげで、電力需要に合わせて水力発電の放水をしなくて済む時が出てくる。その分を次回の発電に取っておくことができます」と解説する。再生可能エネルギーは天候や季節に左右されやすい。複数の発電源が補完的に働くことによって、電力をより安定的に供給できる。

 ポルトガルでは第二次大戦後間もなく原発の研究が始まった。実験施設の建設は一九五〇年代から進み、五九年には国内最大規模のウラン鉱床が見つかった。だが、アンゴラ、モザンビークなどアフリカの植民地の独立戦争に追われ、経済は疲弊。商業炉建設は進まなかった。

 長く続いた独裁政権が七四年に軍事クーデターで倒れると、二年後に初めて公表された原発建設計画に対する反対運動が一気に広がった。七九年三月の米スリーマイル島原発事故で反対運動はさらに拡大。原発はタブー視され、政府も石油や天然ガスの輸入に頼らない国産エネルギーとして、南北に長い海岸線を生かした風力や水力発電を進めてきた。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-07-07 06:45 | 核 原子力 | Comments(0)