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by 幸田 晋

「火山津波」の脅威とは?  日本列島でも度々起きてきたこと忘れるべからず

「火山津波」の脅威とは?  

日本列島でも度々起きてきた
こと忘れるべからず


巽好幸 | 神戸大学海洋底探査センター教授

12/23(日) 22:52より一部

https://news.yahoo.co.jp/byline/tatsumiyoshiyuki/20181223-00108790/

 22日午後9時27分(日本時間22日午後11時27分)ごろ、インドネシア中部のジャワ島とスマトラ島の間に位置するスンダ海峡で津波が発生し、死者・行方不明者は200名を超えた模様だ。津波は、東日本大震災のように海域で発生した地震が引き金になることが多い。しかし、インドネシア国家防災庁の発表では、今回は近隣で海底地震は観測されておらず、スンダ海峡の火山島にあるクラカタウ火山が22日午後9時過ぎに噴火し、これが原因となって海底地滑りまたは山体崩壊が起きたとみられる。この火山は1883年にも大爆発を起こし4万人近くの犠牲者を出したが、その多くは今回と同様津波によるものであった。

 インドネシアと同じように、日本列島も海に囲まれた火山大国だ。だから、今回のインドネシアの火山津波災害は他人事ではない。実際、この国でも同様の火山津波による災害はこれまでに何度も起きてきたのだ。実は、日本史上最悪の火山災害で1万5000人の死者を出した「島原大変肥後迷惑」(【過去の教訓を未来につなぐ】日本史上最悪の火山災害:島原大変肥後迷惑)も、雲仙岳の火山活動に伴う津波が原因だった。

・・・(途中略)

 日本列島の多くの火山は、富士山に代表されるように優美な形が特徴である。だから多くの人々は、火山噴火といえば火口から上がる噴煙と、溢れ出る溶岩流を思い浮かべる。確かにこのような「山頂噴火」が火山の成長を促していることは間違いない。ただ、100万年とも言われる火山の一生の中では、逆に山体を破壊するような火山活動が起きることも稀ではない。いやむしろ、ほとんどの火山でこのような「山体崩壊」が起きて、それが大災害につながった例も多い。あの野口英世も遭遇した磐梯山の大噴火はこの国が近代国家として歩み始めた矢先の1888年に起きた。この噴火はマグマが噴出したものではなく「水蒸気噴火」であったが、そのエネルギーは凄まじく、小磐梯山が完全に崩壊し、山体を作っていた岩石が時速80キロメートルの「岩屑なだれ」となって北方で流れ、563戸の家屋と461名の住民を飲み込んだのだ。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-24 06:25 | 地震 大災害