スキーにはまっています。


by 幸田 晋

原発ゼロで日本は発展する!「黙って寝てはいられない」(下)

原発ゼロで日本は発展する!「黙って寝てはいられない」
  小泉純一郎/談 吉原 毅/編 扶桑社
  第7章「原発ゼロ」で安心して経済成長できる社会を…

    (解説:吉原 毅)


たんぽぽ舎です。【TMM:No3081】
2017年5月20日(土)午後 07:31
地震と原発事故情報より一部

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┗■3.書籍の紹介 (下)
 |  原発ゼロで日本は発展する!「黙って寝てはいられない」
 |  小泉純一郎/談 吉原 毅/編 扶桑社
 |  第7章「原発ゼロ」で安心して経済成長できる社会を…
 └──── (解説:吉原 毅)
  ※(上)は5/18【TMM:No3079】に掲載。

◯日本には“銀行屋”はいても“銀行家”はいない

 倒産という“荒療治”をするのが嫌なら、「原発廃炉」にまで一気に踏み込ま
ずに、再稼働しないで時間をかけて「原発ゼロ」を達成するという方法もありま
す。「原発の設備は休ませてバックアップ電源にしておく」と宣言して、廃炉の
議論は棚上げにするのです。

 そうして将来の再稼働に含みを持たせておけば、原発関連設備も使用済核燃料
も「資産」のままであり続けるため、「バランスシート(貸借対照表=企業の財務
諸表の一つ)に“穴”が開かない。
 大手電力会社は債務超過に陥ってしまうことは避けられる。債務超過の赤字企
業に転落することが避けられるのです。

 そして、この状態のままで5年、10年と経過、原発再稼働を先送りしていけば、
原発を推進した経営陣は交代し、電力会社は倒産に至ることなく実質的な「原発
ゼロ」達成企業に生まれ変わることができる。電力会社の幹部は「原発再稼働し
ないと会社が潰れて大混乱になる」などと不安を煽っていますが、会社を潰さな
いで済む方法はいくらでもあるのです。
 倒産を伴う短期決戦でも、時間をかける長期戦でもどちらでもいいのですが、
とにかく原発再稼働をする必要はまったくないのです。

 電気は余っています。「原発ゼロ」でまったく問題がありません。原発利権に
関わっている人は困るかも知れないけれども、国民全体としては困ることはない。
 特に東日本大震災以降、企業が自家発電設備や省エネや節電の施設も入れて、
電力使用量が大幅に下がりました。城南信用金庫でも節電を進めて消費電力を3
割減らしました。国民の安全を脅かす原発を、無理に動かすこと自体が異常なこ
とです。

 政府が「原発ゼロ」に舵を切ろうとせず、原発推進という判断ミスをしている
からどうしようもありません。経団連(日本経済団体連合会)も「原発は5年間ほ
ぼゼロ」という現実を直視せず、政府に追随しています。「原発ゼロを目指す」
と宣言した城南信用金庫に続こうという大企業は一つもありません。

 唯一、“最後のバンカー(銀行家)”と呼ばれた名経営者である三井住友銀行の
西川善文さんから「城南信金の決定は英断だ。『原発ゼロ』に舵を切っていくべ
きだ」と評価していただきましたが、その後に続く銀行関係者は一人もいません
でした。
 他のメガバンクからは、トップから賛同の声すら出なかった。いまの日本には、
自己保身ばかり考える“銀行屋”はいても、天下国家を考える“銀行家”がいま
せん。
 政治の世界でも同じです。国全体のことを考える“政治家”がいなくなって、
“政治屋”だらけになってしまった。みんな自己保身ばかり考えて、大胆な方向
転換ができなくなっているのです。

◯大局観を持つ「若者世代」や中小企業にお金がまわっていくことが重要

 こうした日本社会を変えるには、大局観をもつ若者世代や中小企業にお金が回
っていくことが重要です。
 〖国富論〗で有名な経済学者のアダム・スミス(1723~1790年)は、「中小企業
が経済の中心になるべきだ」と言っています。なぜかと言うと、大企業は古今東
西、自己保身の人間ばかりになってしまう傾向が避けられないからです。社会全
体のことは二の次で、自分の出世や保身ばかり考えて、“小役人化”する。

 こうした大企業が中心だと、世の中が悪い方向に行ってしまう。だからこそ、
新しい中小企業が生まれ育っていくことが国を富ませるのに不可欠だ-このこと
をアダム・スミスは200年以上前に指摘していたのです。

 日本の電力会社の経営者は「自分の給料が減ったら困るから『原発ゼロ』への
方向転換はできない」「大きなビジョンは考えつかない」という状態にあります。
大企業の経営者だけではありません。政府も政治家もみんな自己保身ばかり考え
ている。だからこそ、「みんなで幸せになっていこう」という大局観を持つ中小
企業が増えていかないといけないのです。
 いま世界では、太陽光発電や風力、地熱などの自然エネルギーが爆発的に増え
て、「第四の革命」が進んでいます。

 原発の設備容量は400ギガワットで横ばい、縮小しているのに対して、すでに風
力は500ギガワットを超えており、太陽光も400ギガワットに達するなど、ここ数
年間で自然エネルギー関連企業が急成長。新しい雇用も生まれて、地域経済にも
貢献しています。

 欧米も中国も、自然エネルギーの拡大に国家ぐるみで取り組んでいますが、こ
れは自然エネルギーの方が原子力や火力よりもコストが大幅に安くなってきたか
らなのです。
 世界各国は近い将来、自然エネルギー中心の社会に転換するでしょう。その中
で日本だけが、危険でコストの高い、環境にもよくない原発を抱えて、経済も停
滞してしまうという危険性が高いのです。

 この世界的な潮流に乗って、頑張って日本も自然エネルギーを増やしていけば、
原発事故とは無縁の、安心で経済成長もできる「原発ゼロ」社会が実現できるの
です。 (吉原 毅)

 ※吉原 毅氏の許可を得て転載。
  159頁 発行:扶桑社 定価 1200円+税

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by kuroki_kazuya | 2017-05-21 06:15 | 核 原子力 | Comments(0)