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by 幸田 晋

<原発のない国へ 再生エネの岐路> (2)太陽光バブル 自然破壊

<原発のない国へ 再生エネの岐路> (2)

太陽光バブル 自然破壊


東京新聞 2019年2月4日 朝刊より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019020402000131.html

 房総半島南東部に位置する千葉県鴨川市は、海と山の幸が豊富で移住先としても人気。東京から有料道路を走り、「ようこそ鴨川へ」の看板が目に入る辺りで、道の西側に緑豊かな山と深い谷が広がった。日本最大級の大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設を巡り、揺れている現場だ。

 「山を削り、土砂で谷を埋めるんです」。地元で建設に反対する「鴨川の山と川と海を守る会」の勝又國江さん(72)と今西徳之さん(55)が説明した。「原発に反対なので、再生可能エネルギーは重要だと思います。でも、自然豊かな鴨川の玄関口の風景を壊していいのでしょうか」

 市民の多くが建設を知ったのは、二〇一七年六月だった。都内の事業者が示した計画では、事業面積は二百五十ヘクタール。東京ドーム三十二個分の約百五十ヘクタールの森林を伐採し、四十七万枚の太陽光パネルを敷き詰め、総出力は十三万キロワットという。谷は、十トンダンプ換算で二百二十万台分の土砂で埋める。地元漁協も、豪雨による川や海への土砂流入を懸念して強く反対している。

 太陽光発電は、東京電力福島第一原発事故後の再生エネ普及を支えている。再生エネ電力を一定期間、固定価格で電力会社が買い取る制度(FIT)がアクセルとなった。買い取り価格は当時、一キロワット時当たり四十二円と高値に設定され、売る側は施設の設置に費用がかからず、利益率が高かった。「太陽光発電が投資商品化し、バブルとなった」。経済産業省資源エネルギー庁の担当者はこぼす。

 メガソーラーは広い平地を必要とする。福島県浜通り地域では、原発事故の放射能汚染や津波で農業を営めなくなった広大な土地が活用された。全国的には、ゴルフ場跡地など造成済みの土地利用が進んだ。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2019-02-05 06:35 | 九電労組