スキーにはまっています。


by 幸田 晋

今、なぜ産経は蔡台湾総統のインタビュー記事を掲載したのか

みなさま、時間のアル時に
是非、「天木 直人の公式ブログ」へ
お出で頂きたい。と、思います。<<KK>>

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今、なぜ産経は
蔡台湾総統の
インタビュー記事を掲載したのか


「天木 直人の公式ブログ」  
2019年3月2日より転載

 きょう3月2日の産経新聞を見て驚いた。

 一面トップに蔡英文台湾総統との単独インタビュー記事を掲載している。

 それだけではない。

 高まる中国の圧力に対し、日本と共同して対抗して行きたいという蔡英文台湾総統の言い分をそのまま掲載した。

 そして、渡辺浩生外信部長をして、蔡英文台湾総統の言葉を借りて、台湾は中国海軍の南洋進出を塞ぐ地政学的要衡だと言わしめている。

 驚くべき産経新聞の記事だ。

 習近平の中国に喧嘩を売っているようなものだ。

 もはや韓国とも北朝鮮とも、身動き取れない行き詰まりの関係にある安倍首相にとって、アジア外交を打開する唯一の希望は習近平の中国との関係改善しかない。

 だからこそ安倍首相はみずからの中国嫌いを封印して習近平の訪日や習近平との首脳会談に腐心している。

 その矢先に産経新聞は蔡英文台湾総統との単独インタビューを行い、蔡英文総統の言い分をあたかも代弁記事のごとく大きく報じた。

 安倍擁護の産経新聞にしては考えられない事だ。

 はたしてこのインタビュー記事の掲載は安倍・菅政権の了解を得た上でのものなのか。

 それとも習近平の中国との関係改善に前のめりになる安倍・菅政権に対する日本会議の不満のあらわれなのか。

 私にはわからない。

 しかし、どっちに転んでも安倍・菅政権にとってプラスにはならない。

 南洋進出と「一つの中国」は、習近平の中国にとって絶対譲れない国家方針だ。

 米国に対してもこの二つは譲れない。

 私は、この産経の蔡英文台湾総統との単独インタビュー記事を習近平の中国が見逃すはずはあり得ないと思っている。

 果たこの産経新聞のインタビュー記事は安倍外交にどう影響を及ぼしていくのか、私は注目したい(了)

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米朝合意ならず
(安倍首相を待ち受ける不合理な日米交渉)


「天木 直人の公式ブログ」  
2019年3月2日より転載


 米朝首脳会談が不調に終わった事については、その後も書くことに事欠かないが、ひとまずこれで終わりにしたい。

 米朝首脳会談が不調に終わった大騒動の裏で、見過ごされている大きな問題がある。

 その一つがライトハイザー米通商代表が2月27日に行った米議会発言だ。

 日本との貿易交渉入りを3月にも始めたいと明言した。

 菅官房長官は28日の記者会見で、「いつ、どこで開催するか、具体的な調整はこれからだと聞いている」などととぼけているが、大慌てだろう。

 非核化をめぐる米朝交渉は、当分凍結せざるを得なくなった。

 3月1日に終わらせるはずだった米中貿易交渉も、延期に次ぐ延期で、合意のめどが立たないままだ。

 そのいずれも、ロシア疑惑で弱り目のトランプの手には負えない。

 いまのトランプが唯一成果をだせるのは日本との交渉だ。

 当初は中国との貿易交渉を終えてから日本を攻めると言い出し、だから日本は呑気に構えていたのに、今度は、いつ終わるかわからなくなった中国との交渉を待たずして、日本との交渉を始めると言い出したのだ。

 それだけならまだいい。

 いまのトランプにとって、
何一つ成果を出せない中で、
日本との貿易交渉の成功は待ったなしだ。

 中国はもとより、
北朝鮮すら一筋縄ではいかなかった。

 しかし、日本だけは
脅せば何でも言う事を聞く。


 当然ながら米国は日本に目一杯要求をぶつけ、満額回答を迫るだろう。

 単なる農産品開放にとどまらず自動車開放要求は必至だ。

 自動車関税にとどまらず数量規制を求めて来る事は必至だ。

 それどころか為替条項を求めて来る。

 プラザ合意の二の舞だ。

 それだけではない。

 中国への技術移転を阻止する様々な規制を日本に求めて来るだろう。

 いわゆるココム、すなわち対共産圏貿易規制の中国版だ。

 米中協議でまとまらなかった問題のツケを日本に押しつけて来る。

 いまの安倍政権では
まともな対米交渉は出来ない。

 安倍外交が窮地に立たされるのは
日米経済交渉が始まる時である(了)


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by kuroki_kazuya | 2019-03-03 06:05 | 日本の今後