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by 幸田 晋

東海第二原発の避難協定のその先は?広域避難計画は前途多難

東海第二原発の
避難協定のその先は?
  
広域避難計画は前途多難
    
東海第二原発を
再稼働しないでほしい
         
武笠紀子(東日本大震災被災者支援千葉西部ネット)


たんぽぽ舎です。【TMM:No3594】
2019年3月7日(木)午後 06:57
地震と原発事故情報
より一部

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┗■1.東海第二原発の避難協定のその先は?
 |  広域避難計画は前途多難
 |  東海第二原発を再稼働しないでほしい
 └──── 武笠紀子(東日本大震災被災者支援千葉西部ネット)

◎10月31日に協定は締結されたが

 茨城県は、東海第二原発30キロ圏内自治体の『原子力災害広域避難
計画』の策定を急いでいる。
 千葉県には、大洗町(銚子市等10市町)・ひたちなか市(佐倉市等北総
10市町)・水戸市(東葛6市)から避難してくることになった。昨年内に
それぞれの自治体間で避難協定が締結された。
 東葛6市のホームページには、その協定が掲載されていて、松戸市・
柏市・我孫子市は、「今後は『実施要領』を策定していく」という。

 松戸市と柏市の担当課に電話をして、『実施要領』の策定について聞い
てみた。まだできていないとのこと。水戸市と東葛6市で、話し合う必要
があるので、受け入れ側が単独で作るわけにはいかないとか。
 協定を結ぶまでは、協定内容等について何回かの話し合いが持たれたら
しいが、昨年10月31日に協定を締結して以来、水戸市との間で話し合いは
行われていない。

 ちなみに、東葛6市が協定を結ぶ時に、原発に反対する東葛6市の市民
グループで、各自治体に「東海第二原発再稼働を止めての避難協定にして
ほしい」と要望書を出した。
 我孫子市と流山市のホームページには、「東海第二原発再稼働を前提と
したものではない」との断り書きがある。

◎「住民説明会」でも、避難計画の説明はない

水戸市は、27万市民の避難のため、茨城県南部9自治体、群馬県8自治
体、栃木県6自治体、千葉県自治体、埼玉県11自治体と『原子力災害広域
避難協定』を結んだ。どれもほぼ同じ様式である。
協定のその先について、水戸市の危機管理課に電話をして聞いた
ところ、昨年12月末に、やっと27万市民の避難先を振り分けたところで、
具体的な事柄について話し合うまでにいたっていないという。

 本年、年明けからの東海第二原発に関する説明会で、避難計画について
の質問は出ないかと聞いてみた。
 答えは、今の『住民説明会』は、茨城県が主催、原子力規制委員会が
行った「東海第二原発再稼働の認可」と「40年経過した東海第二原発の
稼働20年延長の許可」についての説明会であり、避難計画についての説明
会ではないとのこと。
 東海第二原発に関わる問題なのに、避難は関係していないのか?
「避難」を担当分野ではないと無視する、原子力規制委員会の無責任さに
憤りを感じる。

◎前途多難な広域避難計画

協定では、東葛6市には、水戸市から4万3千人が避難、そのうちの
1万6千人が松戸市にくる。原則、自家用車での避難だ。平均3人が乗り
合わせて来て、無事に松戸市に着いたとして、5千台もの駐車ができるか?
 『21世紀の森と広場』の駐車場でさえ1,000台は止められない。松戸市
のどこに駐車できるか全く分からない。

 そして、東海村が地震に襲われる時には、東葛6市も地震の被害を受け
ている。
 だから、被災した場合は避難を引き受けなくて良いことになっている。
 地震や津波でない「ただの原発事故」の場合だけの避難計画で、しかも
1ヶ月契約?次はどこへ行くのか?

 今回、茨城県は東京都には避難受け入れを頼んでいない。松戸の隣、
埼玉県の三郷市は、水戸市と避難受け入れ協定を結んだが、同じ対岸なの
に葛飾区金町はない。
 東京都の担当課に聞いたら、茨城県から依頼は来ていないとのこと。
二次避難を考える必要があるからかもしれない。広域避難計画は前途
多難である。

〔松戸市民ネットワーク「松戸で生きたい私たち」発行「たんぽぽ」
 2019年3月1日No342より〕


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┗■2.「規制委員会の地震動想定は大きな安全裕度」と
 |  吹聴して対策先延ばし規制委員長
 |  30年内にM7「90%以上」・M9「30%」(地震調査委員会)に
 | 東通も東海第二も福島1―2も影響無し!?
 |  原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その194
 └──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)

 2月26日に政府の地震調査委員会(地震本部、地震調査研究推進本部)
が「日本海溝添いの地震活動の長期評価」を発表した。
 3.11東北地方太平洋沖地震発生後に発表した「三陸沖から房総沖に
かけての地震活動の長期評価(第二版)」を8年かけて改訂したものだ。
 今後30年以内の地震発生確率(2019年1月1日現在)を見ると恐ろしい。
・プレート間巨大地震(M7.9):青森県東+岩手県北沖(30%)、宮城県
沖(20%)
・プレート間地震(~M7.5):青森県東+岩手県北沖=90%、岩手県沖
南部=30%、宮城県沖=90%、福島県沖=50%、茨城県沖=80%、…
・海溝寄りのプレート間津波地震(~M9):青森県東方沖から房総沖に
かけての海溝寄り=30%
・沈み込んだプレート内の地震(~M7.5):青森・岩手沖~茨城県沖
(60~70%)
・海溝軸外側の地震(M8.2):海溝軸外側(7%)

 東京新聞によれば、平田委員長は「大震災があったので、しばらく
大きな地震は起きない、とは考えないでほしい」と警戒を呼びかけた。
 一方で、島崎邦彦氏(東大名誉教授地震学、元原子力規制委員会委員長
代理)が、評価不能を理由に最悪の事態から目を背けてはいけないと「11
年の地震の北と南で別の超巨大地震が発生しうるということは、もっと全
面に出して伝えるべきだ」と調査委の慎重姿勢を危ぶんでいる。
 それにしても、今回の発表に対する更田規制委員長の反応が、規制委が
誰に向けて仕事をしているかを如実に示している。記者の質問に
「共通理解として一般化された理解として影響を与えるようなものか
どうかは、今の時点でお答えしかねる」と逃げながら、
「規制委員会の地震動の想定というのは、大きな安全裕度を考えて設定
されているもの」と大嘘を述べた。さらに、女川、東通、東海第二の審査
への影響を尋ねられて
「今のところ、いずれの感触も持ってはおりません。」と検討を先延ば
し・あるいは避ける意向。

 規制委の基準地震動が甘い甘い設定であることは、本シリーズで何度も
述べてきた。柏崎刈羽原発敷地で2000ガル以上、一関で4000ガル近くを
観測している事実を忘れてはいけない。一方、東海第二の審査では明らか
に不合格である数値を見ても合格させていた。
 更田委員長は、負担増になる防災想定の見直しに消極的な電力各社を
思いはかって、「地震動に大きな安定裕度」などと大嘘を述べた。

 それにしても、東電刑事裁判では、地震調査研究推進本部(地震
本部)が2002年7月に発表した「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の
長期評価について」で福島沖で大津波をもたらす地震が発生する可能性が
あると予測していたにも拘らず、東電トップが対策を回避したことが破局
を招いたと糾弾されている。
 同じ過ちを、原子力規制委員会が繰り返すことにならないか?!


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┗■3.辺野古新基地埋めたてするな!沖縄県民の声に
 |  聞く耳を持つ政権担当政治家はいない
 |  「真摯に受け止める」とは口ばかり
 |  3/5辺野古レポート
 └──── 千葉和夫(たんぽぽ舎ボランティア、在沖縄)

3月5日(火) 天候:曇り時々晴れ間、朝のうちは風弱く海は凪状態、
10時ごろから風速が上がり、昼には海上で風速8から10m/秒。

<N4護岸→K8護岸>
 本日朝の新聞で「辺野古K8護岸着手」と報道された。これはどのよう
な意味を持つのだろうか?
 私は何度も書いているが、これまでの護岸工事とは大きく異なって、
辺野古/大浦湾に壊滅的な影響を与えると思われる。つまり、潮流は完全
に閉ざされる。
 サンゴをはじめ海の生き物は微妙なバランスをとりながら生きている。
それが大きく崩れることにより多くの生物が死滅する事は必至だと思う。
 なぜこれまでして“人類の宝”と言われる海を守ろうとこの政治家は考
えないのだろうか?一度壊した海は元に戻る事はありえない。
 K8工事に対して沖縄県知事が中止を求めているが、そんなことに聞く
耳を持つ政権担当政治家はいない。
 しかも、安倍首相以下、口を揃えて「真摯に受け止める」と言って
いる。辞書によれば真摯とは“真面目でひたむきなこと”と書いてある。
とてもこの言葉を知っているとは思えない。

<カヌーチーム>
私たち「辺野古ぶるー」は危機感を持って、早朝、松田ぬ浜を出艇し
た。午前中から午後2時ごろまでは*汚濁防止幕の設置であった。
 私たちは午後から風が強くなったので船の監視に委ね、海からは引き
上げた。午前中は2度フロートを越え阻止をしたが工事現場まで到達で
きなかった。

*汚濁防止幕:名前を聞くと、これを張ると工事中の汚濁が外に漏れない
ようなイメージがある。今回使っている防止幕はフロートの下に3mほど
のカーテンがぶら下がっているだけである。海の底が凸凹で5m、10mと
深い場所もある。
 また当然、波/うねりがあるので汚濁はほとんど防止できず周りに拡散
することが現実である。

※関連報道
 新たなK8護岸で工事続行 辺野古新基地
         (3月5日12:46「琉球新報」より見出し)
詳しくはこちらを https://ryukyushimpo.jp/news/entry-884248.html


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by kuroki_kazuya | 2019-03-08 06:15 | 核 原子力