スキーにはまっています。


by 幸田 晋

環境省、30年後(除染土)持ち出しの約束を反故に!

環境省、
30年後(除染土)持ち出しの約束を反故に!
  
3兆円の除染事業の後に除染廃棄物再拡散の愚挙
    
(対象汚染土の99%を福島県内に埋めてしまう計画)
       
斉藤章一 (双葉地方原発反対同盟)



たんぽぽ舎です。【TMM:No3622】
2019年4月9日(火)午後 10:29
地震と原発事故情報
より一部

┏┓ 
┗■1.環境省、30年後(除染土)持ち出しの約束を反故に!
 |  3兆円の除染事業の後に除染廃棄物再拡散の愚挙
 |  (対象汚染土の99%を福島県内に埋めてしまう計画)
 └──── 斉藤章一 (双葉地方原発反対同盟)

 環境省は3.11の事故後、除染事業の実施を決め、約3兆円をつぎ
込んだ。除染によって出た除染廃棄物は中間貯蔵施設に30年間保管し、
後に県外の最終処分施設に持ち出すことを約束していたが…

 昨年12月、環境省は南相馬市議会全員協議会で、除染土を常磐自動車道
の拡幅工事の盛り土に使うことを説明した。除染土の再利用は本誌206号
でも掲載したように、飯舘村の長泥地区、二本松市などでも提案され、
長泥地区では工事が進んでいる。

 環境省は福島県に対し「30年後県外持ち出し」を約束したはずだ。
今になって彼らは「除染土」を「再生資材」と言い換えることによって
中間貯蔵すべき除染土の99%を再利用すると言う。驚くべき欺瞞である。
(資料3)

 除染事業にはすでに3兆円もの税金が投入されている。(いずれ東電に
支払わせることになっているが電気料金として国民が負担)国は中間貯蔵
施設の設置にあたって福島県及び県内市町村長に対しその基本的考え方を
説明した。
 ところが2016年になって「除去土壌等の再利用に係る放射線影響に関
する安全性評価検討ワーキンググループ」なるものを立ち上げ、除染土壌
を「再生資材」と言い換え8000ベクレル/kg以下の汚染土を(福島県内で)
再生活用すると言い出し実証実験を始めた。
 しかしこの事業は「減容・再生利用」などと言っているが、中間貯蔵
施設の基本を著しく逸脱するものである。
 (資料2)にあるように対象汚染土の99%を県内に埋めてしまおうとい
う計画に他ならないからだ。
 国や環境省は改めて福島県及び市町村長に「汚染土99%の県内最終処分
の可否」を聞かなければならない。
 30年後、「持ち出すべき除染廃棄物のほとんどは再生利用され福島の
地に最終処分されました。」などと言うことは許されない。

 さらに不可解なのは、中間貯蔵施設用地の地権者との土地借用契約書
問題だ。地権者は、環境省に対して「30年後の返還」を契約書に明文化す
るように求めてきた。これは何度も言っているようにこの事業の基本で
あったはずだ。それが今日に至っても合意に至っていないと言うから
驚く。最初から「30年後の返還はできません。」というのだろうか。

 長泥の区長の鴫原さんは汚染土壌の受け入れについて「除染する面積は
3ヘクタールから140ヘクタールに増えたが、この選択が悪いことは
分かっている。
 しかし今この事業を受け入れなければ先祖代々守ってきたこの地域と
集落はなくなってしまう。」と苦しい胸の内を話していた。
 被災者の傷に塩を塗る様な国の施策を私たちは決して許さない。

※資料2「汚染土の99%が県内各地に再拡散」
 「福島の汚染土再利用計画『最大99%可能』国が試算」
 地元住民の反対受け難航  2019.2.26「朝日新聞デジタル」
https://www.asahi.com/articles/ASM2T4T7TM2TUGTB00B.html

※資料3「国と合意したのはこの条件だ」
  2011年10月 国の中間貯蔵施設の基本的考え方
◆施設の確保及び維持管理は国が行う
◆仮置場の本格搬入開始から3年程度(2015年1月)を目途として施設の
 供用を開始するよう政府として最大限の努力を行う
◆福島県内の土壌・廃棄物のみを貯蔵対象とする
◆中間貯蔵開始後30年以内に、福島県外で最終処分を完了する

(「双葉地方原発反対同盟」発行「脱原発情報」2019.3.20 No207より
  了承を得て転載)

※関連報道
 ◆汚染土再利用が難航 環境省手引「画餅」の声 福島

 東京電力福島第一原発事故に伴い発生した放射性物質を含む汚染土壌の
再利用の見通しが立たない。
 環境省は、福島県内での公共事業など再利用に向けた手引を取りまと
めたが、実証試験の段階で住民の反発を受けて事実上の棚上げ状態。
 有識者らからも「受け入れ先がなければ計画が画餅に帰す可能性が
ある」との声が上がっている。(後略)
         (4月9日「茨城新聞」朝刊2面より抜粋)


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┗■2.原発「勘定」論:原発をお金の勘定で考える人たち3人
 |  東芝:車谷暢昭(くるまたにのぶあき)会長兼最高経営責任者
 | 三菱:泉沢清次三菱重工業社長
 |  日立:中西宏明経団連会長・日立製作所会長
 └──── 今名ひと(メールマガジン読者)

1.東芝:車谷暢昭会長兼最高経営責任者(CEO)

 …原発事業について「メンテナンス(保守)の需要があり、収益性が高く
なってくる」と述べ、今後重視していく考えを明らかにした。
 …火力発電所(は)…原発とともに点検や修理といった保守の需要が
高まる…「(継続的な)ビジネスで…(資本)コストがかからない。株主から
見てもよい事業だ」と強調した。同部門の大幅な縮小は検討していない
という。
 「朝日新聞デジタル2018.12.21」
https://www.asahi.com/articles/ASLDP4TWBLDPULFA02G.html

2.三菱:泉沢清次三菱重工業社長

 …東京電力福島第一原発事故後、新増設が見込めない国内原発事業に
ついては「(事故以前の)良い時期に戻ったわけではない」と述べたうえ
で、「保守や再稼働に伴う仕事によって安定している」との現状認識を
示した。
 また、三菱重工によるトルコでの新型原子炉建設計画は、安全対策費
の高騰などで頓挫している。泉沢氏は今後の新型炉の開発、投資につい
て「市場環境や顧客のニーズを見て決める」と述べ、慎重に検討する
考えを示した。…
 「毎日新聞2019.3.19」


3.日立:中西宏明経団連会長・日立製作所会長

イ.「東日本の(沸騰水型)原発は再稼働していない。お客さま(電力会社)
が利益を上げられていない商売でベンダー(沸騰水型原発事業者である
日立)が利益を上げるのはすごく難しい。(原発を今後)どうするか真剣に
一般公開の討論をすべきだ 。全員が反対するものを無理やり作ること
は、民主国家ではない。」 (2019年1/1:年頭会見)

ロ.「原発再稼働をどんどんやるべきだ。安全性の議論を尽くした原発
も多いが自治体が同意しないので動かせない。電力会社だけの責任では
済まされない。エネルギーについて政官財学が参加して公開で討論する
必要がある。再エネだけで必要なエネルギーを賄えない。地球温暖化が
大きな課題になる中、日本が80%以上の電力を化石燃料で賄うのは世界
が受け付けない。(原発を新設しないと)次の次の世代には原発はない
状態になる。」(1/15:記者会見)

ハ.「エモーショナルな反対をする人たちと議論をしても意味がない。
絶対いやだという方を説得する力はない」(3/11:定例会見)
 テレ朝news 2019.1.1、日刊ゲンダイ2019/01/06、
 NHKニュースWEB 2019.1.15 21:00、
 朝日新聞デジタル2019.1.16 13:32、同2019.3.11 21:08など

4.「3.の中西発言」の要約と、かっこ内に私の解釈を記載

・(電力会社や日立が儲けるために)原発再稼働をどんどんやるべきだ。
・原発再稼働には地元自治体の理解が必要。その説得は電力会社だけに
任せておけない。
・今後のエネルギーについて政・官・財・学界(の有識者)が参加して公開
で討論する必要がある。
・討論は、原発賛成論者と説得で賛成になびく人でおこない、原発絶対
反対論者は登壇させない。
・再エネだけではエネルギーが不足するので原発は必要。
 原発は温暖化対策にも必要。
 (このような討論を一般公開して原発推進世論を醸成し、地元を説得し、
再稼働を進めたい。)
 (メディアは、原子力ムラを忖度し、原発推進の情報操作・世論誘導に
協力するだろう。)
 (原発の再稼働と新設を進めることで、原発による利権と「潜在的核
抑止力」を維持したい。)

以下を参照しました。
◎高野孟 2019.01.16
◎古賀茂明 2019.1.28アエラ
◎新 恭メルマガ 2019.3.8 など


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┗■3.地震もなくいきなり大津波が… 500年前に徳島で起きた悲劇
 |  警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識 その292
 └──── 島村英紀(地球物理学者)

 徳島県の最南端に宍喰(ししくい)町がある。農業と漁業を生業とする
小さな町だ。面積の9割以上が森林で、温暖な気候に恵まれたところで
ある。現在は海陽町の一部になっている。
 四国南部の太平洋に面したこの町では、過去たびたび、南海トラフ
地震の「先祖」が起こした津波に襲われてきた。

 この街にはすぐ後ろに「助命」山と呼ばれてきた山がある。正式な名前
は愛宕山だが、津波から多くの命を救ってきた山だ。一生の間に3度も
津波に襲われて、この山に逃げて助かった人もいる。大地震が来れば山に
逃げる、というのが染みついているのが、ここの人々なのだ。

 ところが、約500年前に、なんの地震もなく、いきなり大津波が襲って
きて大被害を生んだことがある。1512(永正9)年9月のことだ。この
津波で、死者は村の7割の約3,700人にも達し、近くの山に登るなどした
数十人の村人だけが助かった。
 津波は地震以外の原因で起きたに違いない。
 最近、徳島の沖合約20キロの海底にある海底地滑りの跡について詳しい
調査が行われた。それによれば、陸から近い大陸棚斜面で、幅6キロの
斜面に4か所、200から300メートルの地滑りの跡が見つかった。
 この地滑りが永正の大津波の原因だった可能性がある。ただし、海底の
調査では、いつ起きたものかは分からない。

 海底の地滑りが陸上よりもずっと小さな斜面の角度でも起きてしまう。
 海底の地滑りは世界中で起きている。たとえば米国カリフォルニア州沖
では海底の勾配がわずか0.25度だったのに大規模な地滑りが起きた。米国
東部のミシシッピ河のデルタではわずか100分の1度の勾配のところでも
海底地滑りが起きた。ともに、津波の被害はないのが幸いだった。

 規模が大きいものもある。1929年に米国東岸で起きたものはマグニ
チュード(M)7.2のグランドバンクス地震が引き金を引いた。
 この地震がカナダの大西洋岸のすぐ沖で起きたときに、カナダの大陸
斜面にあった12本の海底電線が、上から次々に切れていったのである。
海底電線だから、切れた時刻が記録されていた。
 13時間かかって28ヶ所も切断された。順番に海底電線が切れていった
のだ。地滑りが走り抜けた速度は最大で時速100キロメートルを超えて
いた。
 いちばん上の海底電線から一番下までは1,100キロも離れていた。東京
から稚内の距離よりも長い。このときに海底で起きた地滑りは広さが2万
平方キロメートル、体積は200立方キロメートルという途方もない量
だった。2万平方キロメートルとは東京都の10倍にもなる面積だ。

 徳島沖以外にも、地滑りの痕跡は南海トラフ沿いに無数にある。
 たとえ身体に感じないほど小さな地震でも、あるいは地震が起きなく
ても、地滑りが起きて津波に襲われる可能性があるのだ。

 (島村英紀さんのHP http://shima3.fc2web.com/
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より4月5日の記事)


※4/27(土)島村英紀さんの学習会にご参加ください!

 『地震多発地帯・北関東の地震活動』
 「東海第二原発」がある茨城県周辺の地震のお話

 講 師:島村英紀さん(地球物理学者)
 日 時:4月27日(土)14時より16時15分
 会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
 主 催:たんぽぽ舎
 後 援:「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」
 参加費:800円


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by kuroki_kazuya | 2019-04-10 06:15 | 核 原子力 | Comments(0)