川内原発 地震対策は・・
2007年 07月 18日
震度6強の揺れに襲われたきのうの「新潟県中越沖地震」では、
柏崎の原発で火災が発生し、放射性物質を含む水が流出するなどの
被害が出ました。
県内にある川内原発の地震対策はどのようになっているんでしょうか?
柏崎刈羽原発では国の耐震指針に従って、
半径10キロ以内でマグニチュード6.5の直下型地震にも耐えられるよう設計
されており、揺れの大きさを示す加速度の単位「ガル」で示すと、
273ガルまでの揺れを想定していたということです。
ところが、きのうの地震ではこれを大きく上回る600ガル以上の揺れが起きた
と見られています。
では、川内原発ではどうでしょう。
九州電力によりますと川内原発も、
柏崎刈羽原発と同様10キロ以内でのマグニチュード6.5の直下型地震を想定して
設計されているということです。
ただ、揺れへの対応は近くに甑島、出水、日奈久などの活断層があることから、
過去5万年分の地震を分析し、柏崎刈羽原発の1.4倍の372ガルの揺れにも
耐えられるよう設計されているということです。
また、九電によりますと活断層をさけ、固い地盤の上に建設しているので、
平成9年に川内で震度6弱、470ガルの揺れを観測した地震でも揺れは抑えられ、
原発内では68ガルの揺れしか観測しなかったということです。
九電では「想定された地震に対しては十分な対策をしており、これ以外にも
日常点検の中でボルトの補強など追加的な対策をとっている」としています。
ただ、おととし福岡を襲ったマグニチュード7の地震のようにこれまでは
活断層が確認されていなかった場所で、大きな地震が相次いでいることから
国は去年9月、過去5万年分だった活断層の記録分析を過去13万年分にまで
遡って分析するようにするなど原発の耐震指針を新たに見直しました。
これを受け、九電では現在、川内原発の地質調査を行っており、来年12月にも
川内原発の耐震安全評価をまとめる見込みだということです。