スキーにはまっています。


by 幸田 晋

カテゴリ:対米 従属( 824 )

米国の思惑通り
隷属化の道を歩んだ

平成の政治


田中良紹 | ジャーナリスト

12/27(木) 21:35より一部

https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakayoshitsugu/20181227-00109255/

 あと4か月ばかりで平成の時代は終わる。私は日本が高度経済成長を成し遂げ、米国がソ連に代わる脅威として「日本叩き」に力を入れた昭和の時代から、バブル崩壊を機に日本が「失われた30年」を迎える平成の時代まで、政治記者としてそのプロセスを見てきた。

 一言で言えば、昭和の時代は、戦争に敗れた日本が東西冷戦構造を巧みに利用し、経済で米国に追いつき追い越す一歩手前まで上り詰めたチャレンジの時代だが、一方の平成は、米国から逆襲され、日本経済の「血管」と言われた銀行が「血管」でなくなり、軍事面ではひたすら米国への隷属を強いられた時代だと思う。

 昭和の日本がチャレンジングでありえたのは、世界が米ソ対立という二極体制であったことによる。米国に占領された日本は米国に服従するしかないのだが、吉田茂は平和憲法を盾に再軍備を拒否し、朝鮮戦争に出兵しない代わりに軍需産業を復活させ、戦争で金儲けして日本を工業化する道を拓いた。

 その道を歩むには平和憲法を護り続けなければならない。第一次吉田内閣で農地解放を担当した大臣は後に社会党左派の理論的支柱となる和田博雄であり、また私的ブレーンには労農派マルクス経済学者の有沢広巳がいた。有沢は「傾斜生産方式」を提唱し戦後日本の経済復興に貢献するが、後に共産中国に市場経済と社会主義が両立することを教えた。

 いわゆる「55年体制」で万年野党の役割を演じた社会党は、政権交代を目指さずに護憲政党であることを基本としたが、憲法改正を阻止する3分の1以上の議席を得ることが可能だったのは中選挙区制のおかげである。自民党中枢は社会党の議席を減らさないことを暗黙の了解事項としていた。

 そして自民党は米国に対し、軍事的要求が大きすぎると日本国民が反発して社会党政権ができると米国を脅し、米国は冷戦構造がある以上日本の言い分を聞かざるを得なかった。こうしてベトナム戦争でも日本は人的貢献をせずに戦争特需で金儲けに励むことができた。

 その結果、日本は驚異的な経済成長を実現する。これに対してニクソン大統領は、共産中国と手を組むことで日本の政治的立場を弱め、また為替を変動相場制にすることで日本の輸出を押さえようとしたが、それでも日本経済の勢いは止まらない。昭和60(1985)年ついに日本は世界一の債権国となり、米国が世界一の債務国に転落した。

 そこから米国の逆襲が始まる。その年9月の「プラザ合意」で米国は大幅な円高を要求し、それで日本の輸出産業は大打撃を受けた。また2年後の「ルーブル合意」で日本は低金利政策を飲まされ、さらに米国から「内需拡大」を強制された。日本が貿易で稼いだ巨額マネーは株と土地に向かい、そこからバブルが生まれた。

 日本型資本主義の特徴は、企業が株式市場で資金を集めるより、銀行から融資を受けて事業を行うところにあった。貸し手の銀行は企業の経営に口を出し、その銀行を旧大蔵省が監督することで、国家が間接的に国内企業をコントロールする。そのため日本経済を人体に例えれば銀行は「血管」に当たると言われた。

 低金利は銀行の利益を減少させる。バブルで値上がりするのは株と土地だから、日本中の銀行が株と不動産に投資した。その結果、銀行は地上げを通じて闇社会とつながり、闇社会に付け込まれて莫大な不良債権を抱えるようになる。

 平成元(1989)年12月、株価が4万円近い史上最高値を付けたのを最後にバブルは崩壊する。日本経済の「血管」は不良債権に苦しみ、米国の「ハゲタカ」ファンドに食い散らかされ、経営統合せざるを得なくなり、日本経済は変質を余儀なくされた。

 しかも平成元年にベルリンの壁が崩れて冷戦構造は終焉に向かう。冷戦構造がなくなれば、昭和の時代に日本政治が米国をけん制したレトリックは通用しなくなる。つまり平和憲法を盾に社会党に国民運動をやらせて米国を脅す手法は無効になった。

 冷戦構造が崩壊した後の日本は、昭和とは異なる戦略を作り出さなければならなかった。しかしバブルに酔った日本人にはそれが理解できていないように私には見えた。私はその頃米国議会を取材していたが、湾岸戦争を巡って忘れられない苦い思い出がある。

 平成2(1990)年8月、イラク軍がクウェートに侵攻して領有を宣言した。明らかな侵略行為である。米国のブッシュ(父)大統領は国連の安全保障理事会でソ連も含めた賛成を得、国連加盟の36か国が自主的に軍隊を派遣する多国籍軍を作り、イラク軍を撤退させることにした。冷戦が終わったからこそできた集団安全保障の行使である。

 この時、ドイツは軍隊を派遣して非軍事的任務を行った。しかし日本は135億ドルという巨額なカネを支出して自衛隊を派遣しなかった。当時の小沢一郎自民党幹事長だけは自衛隊派遣を主張したが、野党のみならず与党からも反対された。これが平成政治の最大の分岐点だったと私は思う。

 国際社会は日本に厳しく反応した。当時の日本は米国を上回る勢いの経済大国である。米国議会からは「日本経済の生命線は中東の石油である。その中東で戦争が起きている時に自分の問題と考えず、ひたすら米国にカネを差し出して頼って来た。大国になれると思っていたが、この国は永遠に米国の従属国だ」という声が聞こえてきた。

 日本を侮蔑の目で見た米国は、嵩にかかって日本を攻め立てる。「ショウ・ザ・フラッグ」とか「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」と言って、日本に人的貢献を迫って来た。すると情けないことに湾岸戦争に自衛隊を派遣しなかった日本が、今度は無原則に米国の言いなりになったのである。

 平成15(2003)年のイラク戦争は国連が認めた戦争ではない。米国のブッシュ(子)大統領が9・11の報復として行った米国のための戦争である。だから多国籍軍ではなく有志連合だった。しかもイラクが大量破壊兵器を保有しているという開戦の理由は全くの嘘であった。

 その戦争に日本は自衛隊を派遣した。ドイツもフランスも反対した戦争になぜ日本は自衛隊を出したのか。訳の分かる説明は全くない。さらに有志連合に軍隊を派遣した米国はもちろん、英国も、ポーランドも、オーストラリアも開戦の理由が嘘だと分かると、政治リーダーはみな批判され、英国のブレア首相は任期途中で退陣させられた。しかし日本では誰も批判されず、誰も責任を取らない。なぜそうなるか。

 協力すべき戦争と協力してはならない戦争との区別がつかないからだ。冷戦時代の「平和憲法を護れ」の一点でしか戦争を考えないため、戦争はすべて悪だと考える傾向がある。それは倫理上は正しい。しかし現実を見れば、日本は自衛隊を戦場に送らなかったが、戦争で金儲けしたのは事実である。そこは倫理上どうなのか。

 国連主体の集団安全保障としての戦争に協力することと、米国が主体となる戦争に協力することでは全く意味が異なる。昭和の政治は冷戦構造を利用し「平和憲法護れ」の一点を国民運動にすることで米国をけん制し、経済成長を達成したが、冷戦構造が終わった平成の政治は「平和憲法護れ」の一点だけでは対応できない。

 沖縄総領事を務めた元米国務省のケヴィン・メアは「日本の平和憲法は米国の利益になる」と語っている。日本に平和憲法を護らせれば、日本は軍事的に米国に従属するので、何でも言うことを聞かせることが出来るという意味だ。平和憲法は今や米国が日本から金儲けする道具なのである。

 そう考える時、平成の政治にもう一つの分岐点があったことを思い出す。平成19(2007)年11月に福田康夫総理と民主党の小沢一郎代表との間で交わされた「大連立構想」である。参議院選挙で自民党が大敗し、福田政権は「衆参ねじれ」で何も決められなくなった。その時、福田総理と小沢代表は大連立の条件として日本外交を「日米基軸」から「国連基軸」に移すことで合意した。

 冷戦が終わった時、宮沢総理は「これで日本も平和の配当を受けられる」と発言したが、私が取材していた米国議会では、ソ連崩壊後の世界が平和になるとは誰も考えておらず、むしろ世界は混沌とすると考えられてCIAは強化された。

 また国務省と国防省が作成した国防計画指針(DPG)には、冷戦後の米国の敵として「ロシア、中国、ドイツ、日本」の名前が明記された。にもかかわらず日本では冷戦後の生き方についてどこにも議論がなかった。私が初めてそれらしいと感じたのが、この「大連立構想」に於ける外交基軸の転換を知った時だ。

 しかし「大連立構想」は民主党内から反対されて実現せず、幼稚な民主党政権の誕生で外交基軸の転換は図られなかった。私は民主党政権は官僚をコントロールできないとみていたがその通りになり、そのマイナスの印象によって再び安倍晋三政権が誕生する。

 昭和の時代が米ソ二極体制だとすれば、平成の時代は米一極体制である。安倍政権はそのせいかとにかく米国の言いなりになった。私の知る米国は日本を隷属させてカネをむしり取るのが利益と考えている。そのため自立のための憲法改正はさせない。自衛隊を軍隊にせず米軍の一部として使えれば良い。

 在日米軍基地を維持するには日本の周辺に脅威の存在が必要である。従って北朝鮮は米国にとって必要な存在だ。安倍政権は北朝鮮の脅威を理由に平成26(2014)年、集団的自衛権を容認する解釈改憲を行った。これが米国には最も利益になるやり方である。だからそれ以降、米国から憲法改正の要請はないと安倍総理は語っている。

 こうして安倍総理の憲法改正は、米国の思惑通り自立への道ではなく隷属化への道を極めることになった。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-29 06:25 | 対米 従属 | Comments(0)

空母化が政治主導とは!

空母化が政治主導とは!

東京新聞【私説・論説室から】 2018年12月23日より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2018122402000150.html

 やっと得心がいった。次期の防衛計画大綱で「空母」保有が決まった経緯である。

 海上自衛隊は予算不足により、退役する護衛艦の寿命を延ばして隻数をやりくりしている。新造する護衛艦は、小型で護衛艦とは呼べないような安っぽい艦艇だ。

 来年度防衛費の概算要求では、一機の航空機も計上できなかった。そこへ護衛艦「いずも」型の空母化だ。なぜ、このタイミングで巨費を投入しようとするのか不思議だった。

 自民党の国防族議員に会った。彼は「空母化は政治主導だ」と断言。自民党国防部会は今年五月、「多用途運用母艦」という名前の空母の保有を盛り込み、大綱提言をまとめた。ただし、自民党提言は、これまでの大綱なら防衛省が原案を策定する段階で無視され、まず反映されることはなかった。

 ところが、今回の大綱は防衛省ではなく、安倍晋三内閣で新設された国家安全保障会議が策定した。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-25 06:34 | 対米 従属 | Comments(0)
新防衛大綱、
空母化を明記 

米軍との一体化補強


東京新聞 2018年12月18日 夕刊より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201812/CK2018121802000259.html

 政府は十八日午前の閣議で、国の防衛力整備の指針となる新たな「防衛計画の大綱」と、今後五年間の装備品の見積もりを定めた「中期防衛力整備計画(中期防)」を決定した。海上自衛隊の護衛艦「いずも」型二隻を改修し、短距離離陸・垂直着陸が可能な「STOVL機」を搭載する事実上の空母として運用する方針を明記。地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」など日米の軍事的一体化を進める兵器の米国からの購入も盛り込み、五年間の防衛予算総額は過去最多の二十七兆四千七百億円に上った。

 「空母化」は、中国の太平洋進出をにらみ、防空能力を向上させる目的。大綱に「現有の艦艇からのSTOVL機の運用を可能とするよう、必要な措置を講ずる」と記述した。「攻撃型空母」の保有は憲法上許されないとする政府見解との整合性を図るため、「空母」の表現は避けた。

 岩屋毅防衛相は閣議後の記者会見で「専守防衛の範囲内で、多用途護衛艦として運用する」と述べた。中期防は「憲法上保持し得ない装備品に関する政府の見解に変更はない」とした。

 中期防には、米領グアムに向かう弾道ミサイルの迎撃に使用できるイージス・アショア二基のほか、敵基地攻撃能力の獲得につながる長距離巡航ミサイル「JASSM」の整備を盛り込んだ。航空自衛隊のF15戦闘機の代替として、米国製の最新鋭ステルス戦闘機F35を四十五機購入し、うち十八機はSTOVL機のB型にすると明記した。

 こうした兵器購入の結果、防衛予算は前回の中期防から約三兆円増額。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-19 06:35 | 対米 従属 | Comments(0)
「辺野古の海、壊すな」 

基地前、
故翁長氏の妻ら抗議


東京新聞 2018年12月14日 夕刊より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201812/CK2018121402000264.html

 政府が十四日午前、沖縄県名護市辺野古(へのこ)の新基地建設に向けた沿岸部への土砂投入を開始した。同日朝から現地や東京都内で抗議集会を開いている人たちからは、強い憤りの声が上がった。 (神谷円香、宮尾幹成、山本哲正)

 名護市の米軍キャンプ・シュワブ演習場前では、早朝から集まった人たちがゲート前に座り込み、辺野古への土砂投入反対を訴えた。沖縄平和運動センターの山城博治議長(66)は「どのような局面が来ようとも揺るぎない決意でいきましょう」と呼び掛けた。

 午前十一時、土砂投入が始まった時間には演習場のほうを向き、警戒する機動隊の前で「土砂を入れるな」「海を壊すな」と抗議。翁長雄志前知事の妻樹子(みきこ)さん(63)も駆け付け、声を張り上げた。樹子さんは報道陣に「これだけ民意をないがしろにできる国って何でしょう。県民が黙っているわけがない」と語気を強めた。

 米軍普天間飛行場のある宜野湾市から午前三時に起きて参加した横田チヨ子さん(90)は、「一生懸命立ち向かっているのに、怒りよりも悲しみのほうが強い。ここに来ている本土の人には、ぜひ沖縄の事実を帰って伝えてとお願いしたい」と語った。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-15 06:34 | 対米 従属 | Comments(0)
「今こそ沖縄の声に耳を」 

ウーマンラッシュアワー、
漫才で辺野古に言及


12/14(金) 8:15配信より一部

沖縄タイムス

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181214-00359187-okinawat-oki

 お笑いコンビのウーマンラッシュアワー(村本大輔さん、中川パラダイスさん)が9日にフジテレビ系列で放送された「THE MANZAI 2018」に出演し、沖縄県名護市辺野古の新基地建設や石垣市の自衛隊配備の問題、性的少数者(LGBT)、原発問題などを取り上げた。

昨年に続き、時事ネタで政府や国民の無関心を痛烈に皮肉った漫才に、SNSでは視聴者から「その通り!」「これからも続けて」など称賛の声が上がった。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-15 06:25 | 対米 従属 | Comments(0)
防衛費総額、
5年で27兆円へ


大幅増、
対米調達を推進


東京新聞 2018年12月8日 朝刊より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018120801002063.html

 政府は、今後の主要装備品を含む経費総額が示される次期中期防衛力整備計画(中期防)を巡って、2019年度から5年間の防衛予算総額を27兆円台とする方向で調整に入った。

中期防単位では現行(14~18年度)の約24兆7千億円から2兆円超の大幅増となる。政府関係者が8日、明らかにした。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-09 06:44 | 対米 従属 | Comments(0)
<税を追う>
F35も補正で補填 

「第2の財布」常態化


東京新聞 2018年12月7日 朝刊より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201812/CK2018120702000159.html

 防衛省が二〇一五~一七年度の各補正予算で、戦闘機F35Aの一部を生産する国内企業の設備費計百八十八億円を計上していたことが、本紙の調べで分かった。いずれも防衛省が予算要求したが本予算には盛り込まれず、補正で事実上、補填(ほてん)していた。自然災害など緊急対応のための補正予算が「第二の財布」として常態化していることが改めて浮き彫りになった。(「税を追う」取材班)

 補正予算に計上したのは、国内企業をF35Aの生産に参画させるための設備投資の一部。防衛省は二〇一五年度、次年度予算で七百二十三億円を概算要求したが、設備費が盛り込まれないと、次年度を待たずに一五年度の補正予算に計上した。一六、一七年度も同様に補正で計上した。

 防衛省は三年間の合計で三菱重工業に百三十六億円、IHIに四十七億円、三菱電機に六億円を支出した。機体の最終組み立てや検査を行う施設の建設費や、エンジンなどの部品製造に使う専用工具の製作費に充てられた。

 防衛省は補正予算を組んだ理由を「国内企業の製造態勢の早期確立のため、事業を前倒しして予算化した」と説明。「F35Aを前倒しで配備でき、専用工具の納入も早まった」と成果を強調する。

 しかし、納入を前倒しできた機体はわずか一機で、一カ月配備が早まっただけだった。国内の部品製造においても、生産ラインが動いたのは昨年末から。専用工具だけ先にできても製造に入れず、部品納入が早まることはなかった。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-08 06:35 | 対米 従属 | Comments(0)
アメリカの「日本支配」は

いつまで続くのか…

いま沖縄から見えること


12/6(木) 8:00配信より一部

現代ビジネス

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181206-00058749-gendaibiz-bus_all

無視され続ける「沖縄の民意」

 玉城デニー沖縄県知事が安倍晋三首相と11月28日に2度目の会談を行った。

 最初の会談で合意した沖縄側(謝花喜一郎副知事)と政府側(杉田和博官房副長官)の4回目の集中協議が行われた結果を受けての玉城・安倍会談であった。結局、10月12日の初会談以降、政府側の「辺野古移設が唯一の解決策」との立場は一貫して変わらず、平行線のまま物別れに終わった。

・・・(途中略)

 玉城氏陣営の勝因は何だったのか。

 翁長前知事の遺志を継承することを翁長前知事の家族(妻の樹子さん、次男の翁長雄治・那覇市議)とともに強く訴えたことに加えて、候補者である玉城氏本人の明るく親しみやすい人柄が多くの有権者の支持・共感を引き寄せたこと、無党派層を中心に幅広い層の支持を得るために政党色を前面に出さずに極力抑えたこと、あくまでも庶民の側に立ち聴衆と同じ目線での訴えに徹したことなどであり、それが史上最多の得票につながったといえよう。

 一方、佐喜眞氏陣営の敗因としては、佐喜眞氏の知名度不足や辺野古新基地建設の争点隠し、地元への公共事業を通じた利益誘導や携帯料金の4割値下げの話などがマイナスに影響したことや、中央から有名な政治家を次々と投入し、地元企業に圧力をかけるという自民党流の“中央主導の選挙戦術”が通用しなかったことが挙げられる。

・・・(途中略)

 良心的な創価学会員の「造反」であった。公明党は2014年の知事選では、党県本部が辺野古移設反対であったため自由投票だったが、今回は佐喜眞氏側と米軍普天間飛行場の辺野古移設問題には触れず、「海兵隊の県外国外分散移転」など5項目を盛り込んだ政策協定を結んで、山口那津男代表や北側一雄副代表が沖縄入りするなどして全面的に応援した。さらに創価学会も、原田稔会長と佐藤副会長が沖縄入りしたばかりでなく、数千人の創価学会員を動員してローラー作戦を展開したという。

 しかし、それでも創価学会員の約3割が玉城デニー候補に投票したといわれるように、一般の学会員を十分に納得させることはできなかった。それは、選挙前に出された次のような抗議の声からもわかる。

 公明党副委員長などを歴任した元衆院議員の二見伸明氏の「公明党は隠していた『辺野古移設賛成』があぶり出された。

 沖縄創価学会は会員を守りたかったら自主投票にすべきだ」、「地元の本音は辺野古反対。学会関係者が大挙して沖縄に押し寄せ、沖縄の選挙に介入するのはもうやめろと言いたい」との言葉や「『辺野古』に言及せず、海兵隊の県外・国外移転を掲げるのは、まやかしです」、「(党県本部は)辺野古新基地建設反対の沖縄の民意を知っているから建前として『県内移設反対』を掲げているだけ。

・・・(途中略)

沖縄知事選「玉城氏圧勝」の意義

 今回の沖縄県知事選での玉城氏の圧勝は、沖縄から始まった「自公連携」による安倍政権の“終わり”の始まりを意味している。

・・・(途中略)

 いずれにしても、今回の沖縄知事選挙で、公明党の最大の支持団体である創価学会の約3割の会員が、党中央の方針に「造反」して、玉城氏支持に回ったことは、創価学会・公明党本部だけでなく政府・自民党にも大きな衝撃を与えたことは明らかだ。

 今回の沖縄知事選での与党大敗という結果が、今後の日本の政局や安倍首相の政権運営に大きな影響をあたえることになることは間違いないだろう。

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏も、

 「安倍政権にとって影響の強い知事選挙は3つ。原発再稼働を抱える新潟県、基地問題を抱える沖縄県、農産物の一大産地でTPP問題を抱える北海道。6月の新潟知事選では勝ったとはいえ、今回、沖縄で大敗した影響はとても大きい」

 「元々、沖縄の学会のみなさんは平和運動をやってきた。平和というのは学会員の支柱でもあるのです。

 今後、3選を果たした安倍首相は残り任期で憲法改正をやると声高に言っていますが、9条改正などを進めていくと、学会員から反発が出る可能性は高い。

 公明党は去年の総選挙に敗れてから、党勢立て直しのために来年の統一地方選や参院選で必勝を目指していますが、そんな中で組織が結束するためには憲法改正などには乗れない。公明党幹部も、『参院選まではやれない』と話しています。

・・・(途中略)

対米自立の大きなチャンス

 玉城氏圧勝の意義は、「自公連携」による「勝利の方程式」という不敗神話を崩壊させたことばかりではない。

 多くの沖縄県民が辺野古新基地地建設を強引に進める安倍政権の強権的な手法に対して断固ノーという強い意志表示をあらためて示した点にあることは言うまでもない。

 しかし安倍政権は、知事選での玉城氏の圧倒的勝利であらためて示された沖縄の民意を無視してあくまでも辺野古新基地建設を強行する姿勢を取り続けている。

・・・(途中略)

 行政不服審査法が政府に「悪用」されたのは、沖縄県による辺野古埋立て承認取消しに対して行われたのに続きこれで2回目となる。

 このことはこの国では三権分立がまったく機能しておらず、もはや法治国家の体をなしていないことを示しているといわざるを得ない。

 今度の沖縄知事選でのもう一つの大きな争点は、辺野古新基地建設の是非と並んで、日米地位協定改定の問題であった。

・・・(途中略)

日米地位協定改定への新たな動き

 日米地位協定改定を求める沖縄の声は、国内世論を少しずつ動かそうとしている。

 沖縄県は昨年(2017)年9月に翁長知事の名前で日米地位協定の見直しに関する要請書を政府に提出している。沖縄県が独自の見直し案を提出するのは17年ぶりであった。

 当時の小野寺五典防衛相との会談で、翁長知事は、前年(2016年)に発生した元海兵隊員の米軍属による殺人事件や米海兵隊のMV22オスプレイ墜落事故にふれ、「県民の怒りは限界を超えつつある」と指摘した。

 さらに、日米地位協定の見直しや過重な基地負担の軽減が沖縄の米軍基地問題の抜本的な解決につながると述べ、米軍の施設外で事件事故が起きた場合、日本の捜査当局が現場の統制を主導することや、捜索や差し押さえなどを行う権利の行使を明記することなどを求めている。

 また、沖縄県は昨年(2017)12月、ドイツとイタリアにおける地位協定の運用実態調査に着手し、文献調査や現地調査を今年1、2月にかけて行った。また、6月6日に県の基地対策課のHPに「ポータルサイト」を開設し、米軍の駐留条件を定めた「地位協定」の運用状況について日本と他の主な米軍駐留国で比較した結果を掲載している。

・・・(途中略)

 しかし、日米地位協定は補足協定などで運用を見直す点はあったものの、1960年の締結以来、一度も改定されていないのが現実だ。

 そうした中でも、日米地位協定をめぐる新しい動き・変化が、中央の国政レベルでも見られる。その一つは、今年9月に行われた自民党総裁選で「善戦」した石破茂氏が日米地位協定の改定を明言したことである。

 石破氏は、7月26日の講演会で、「日本が(現在は米軍側が持つ)管理権を日本が持ち、米軍がゲストとして存在することは不可能なことではない」、「(防衛大臣時代に)日米地位協定の『運用改善』に努めてきたが、『改定』そのものに取り組まねばならない」と訴えている。

 また、8月21日のフォーラムでも、「つまり(地位協定改定をした)イタリアで米軍機が事故を起こすと、イタリア政府が『飛行差し止め』をするわけです。それは『イタリア国民が一番大事』だからですよ。日米地位協定改定は今まで『アンタッチャブルだ。日米安保協定を変えないと不可能』と言われてきたが、そうでしょうか。『日米地位協定の改定はできない』と決めつけるものではないと思っています」とより具体的な発言を行っている。

 これまで国会答弁で、沖縄での相次ぐ米軍ヘリ事故への対応を問われても、『日米地位協定は運用改善だけで十分』と発言してきた安倍首相との違いが鮮明になったといえる(横田一「石破氏が日米地位協定の改定明言 安倍首相との違い鮮明に」『週刊金曜日』2018年8月31日号)。

 総裁選で安倍氏に敗れたとはいえ、地方の自民党員の45%の支持を集めているだけに、こうした発言には無視できない重みがあるはずである。

・・・(途中略)

 《「沖縄県民の中にも『米軍やアメリカ政府が勝手なことを続けていても何も政府は言えないのか』という怒りが積もり積もっている。日米の対等な関係を作り上げることで初めて基地問題も、ヘリ事故問題も解決することができる」小沢一郎自由党共同代表(横田一「日米地位協定改定で国会論戦は野党連携が活発化 首相は“占領国”状態に無自覚」『週刊金曜日』2018年2月9日号)》

 《「米国に言うべきことを言わないといけない。日本政府が地位協定改定について『話し合いたい』と言えば、拒否できないはずだ。(改定をしたドイツやイタリアで可能な)米軍機の訓練規制を外務省や防衛省や官邸や政治家が言わないといけない。米国に物を言わない精神性こそが『日米関係は対等でない』ことにつながる」立憲民主党の川内博史衆院議員の発言(同上)》

 《「ヘリの不時着事故でも県の飛行訓練中止要求に耳を貸さず、訓練を再開した。米軍の横暴の根底にあるのが『日米地位協定』で、抜本的改定が必要だ」共産党の小池晃書記局長(同上)》

 《「日米地位協定を変えようとする政治家は必ず失脚させられるが、今回、私はそれをやりたいと思っている」、「私たちは、沖縄にものすごい迷惑をかけている。北朝鮮のミサイルは最初に沖縄の基地を狙う。絶対に撃たせてはいけない」立憲民主党の荒井聰衆議院議員(IWJ「日米地位協定を変えようとする政治家は必ず失脚させられるが、私はそれをやりたい」~立憲民主党・荒井聰候補(北海道3区)が表明! 2017.10.19》

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-07 06:35 | 対米 従属 | Comments(0)
日本の
航空料金が高いのは、


米軍・横田基地が原因だった


12/3(月) 6:00配信より一部

現代ビジネス

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181203-00058731-gendaibiz-soci

首都圏上空の見えない壁

 羽田空港や成田空港を利用する飛行機から外の景色を眺めていると、ふと気がつくことがある。たとえば関西方面から羽田空港に向かう飛行機の場合。

 わざわざ空港から南へ50㎞ほどの地点を通り過ぎ、その後、房総半島端っこまで行き、左旋回した後に空港に着陸する。あきらかに遠回りをしている。

 なぜなのか。もちろん東京都心部の上空を低空飛行できないなどの制限はある。しかし、理由はそれだけではないと語るのは『知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた』(講談社現代新書)の著者である矢部宏治氏だ。

 「じつは日本の首都圏上空は米軍に支配されていて、日本の航空機は米軍の許可がないとそこを飛ぶことができません。いちいち許可を取るわけにはいかないため、JALやANAの定期便はこの巨大な空域を避けて、非常に不自然なルートを飛ぶことを強いられているのです」(以下、発言はすべて矢部氏)

 東京上空には巨大な「見えない壁」が存在しているのだ。これを「横田空域」という。東京・福生市にある米軍横田基地の上空を中心に広がる空域のことで、現在、米軍の横田管制が管理している。

 「横田」という名で誤解しそうだが、その管制空域は神奈川県や静岡県、北は新潟県まで1都9県にまたがっており、高度7000mから2400mの6段階の階段状になっている。

 なぜこれだけ広大な空域を米軍が支配することになったのか。

 「じつは'60年に岸信介首相が日米安保条約を改定するまで、日本の上空はすべて米軍に支配されていました。そのままでは『対等な日米関係』とは言えない。

 そこで'59年に日本の空(=航空管制権)はすべて日本に返還するという取り決めが結ばれることになりました。

 しかし、アメリカからすれば基地があっても、そこに自由に出入りできなければ意味がない。そのため裏で『米軍基地とその周辺は例外とする』という密約が結ばれたのです。

 さらに『その周辺』という言葉の意味を途方もなく拡大させる形で、横田空域が生まれました」

 羽田空港や成田空港に発着する航空機がこの空域を避ける方法は、迂回するか、その空域より上空を飛ぶかのどちらかしかない。そのぶん、時間を無駄にするとともに燃料費も余計にかかる。

 「東京-伊丹間の飛行時間は現在、およそ50分ですが、横田空域がなくなれば40分になると言われています。また横田空域を避けるため、航空機は急上昇して、旋回しないといけませんから、そのぶんの燃料費がかかります。もちろんそれは利用者負担になります」

 一般的な航空機は1秒でおよそ1ガロン(3・8ℓ)の燃料を消費する。燃料費は1ガロンで約300円なので、50分(3000秒)のフライトだと1回でかかる燃料費は90万円。

 もし10分(600秒)フライトを短縮できたら、燃料費は18万円安くなるはずだ。仮に300人が乗っていたとすれば一人あたり600円。横田空域という障害がなければ、航空チケットだってそれだけ安くなるのだ。

 また、不自然なルートを飛行するため当然、安全上の問題もある。

 「特に空域の南側は羽田空港や成田空港に着陸する航空機が密集し、危険な状態になっています。

 また緊急時、たとえば前方に落雷や雹の危険がある積乱雲があって、そこを避けて飛びたい時でも、管制官から、『横田空域には入らず、そのまま飛べ』と指示されてしまう」

世田谷の空にオスプレイ

 それだけではない。この横田空域内なら、米軍はどんな軍事演習をすることも可能なのだ。東京であれば、高級住宅地と言われる世田谷区、杉並区、練馬区、武蔵野市などの上空はほぼ全域がこの横田空域内に入っている。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-04 06:35 | 対米 従属 | Comments(0)
F-35買い増しなぜ必要? 

実は5年前からほぼ既定路線 

100機1兆円超えも現実的なワケ


12/2(日) 6:20配信より一部

乗りものニュース

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181202-00010000-norimono-bus_all

「100機1兆円超」のインパクト

 2018年11月下旬、複数メディアが報じたところによると、航空自衛隊への配備が進んでいるロッキード・マーチンF-35「ライトニングII」戦闘機について、政府は約100機を追加取得する方針であることがわかりました。

 F-35は
2011(平成23)年に、F-4EJ改「ファントムII」の後継となる次期主力戦闘機機として、42機調達することが決定されました。現在は三沢基地(青森県)において実戦配備のための準備が進んでおり、
将来的には
合計約140機程度が
配備されることになると推測されます。


 この総額1兆円超の規模となるビッグプロジェクトは、慢性的な巨額対日貿易赤字に苛立ちを隠さないトランプ政権に対する配慮ではないかという見方を報じるメディアや、行き過ぎた対米追従ではないかと安倍政権を批判する声もあるようです。戦闘機の導入は多分に政治的な意味を持ちますから、少なからずこうした意義もあるのかもしれません。ですが、トランプ大統領の意向がF-35導入の決め手となったか否かについては、明確に否定できます。

 なぜトランプ大統領の関与を断言的に否定できるのでしょうか。それは2013年12月に定められた「防衛大綱」および「中期防衛力整備計画(2014~2018)」において、「近代化改修に適さない戦闘機(F-15)について、能力の高い戦闘機に代替するための検討を行い、必要な措置を講ずる」「航空偵察部隊1個飛行隊(RF-4E)を廃止し、(戦闘機)飛行隊を新編」と明記されていたからにほかなりません。

そのころトランプ大統領は単なる一市民だった

 2018年現在、航空自衛隊が約200機保有する主力戦闘機F-15J「イーグル」は、近代化改修を受け第一線級機として十分な性能を持ったF-15MJと、1981(昭和56)年の導入開始当時から大きな改修を受けていないF-15SJの2種類に大別でき、それぞれおよそ100機ずつを占めています。

 そして2013年の中期防衛力整備計画に記された「近代化改修に適さないF-15」とは、このF-15SJを指しています。つまりアメリカの第2期バラク・オバマ政権1年目の段階ですでに、2018年度までに100機分のF-15SJと、RF-4E偵察機の後継機を定めることが決まっていたのです。現トランプ大統領はこのとき単なる一市民であり、関与できる立場にありませんでした。

 ただここで注意しなくてはならないのは、構造上の寿命から一刻も早くF-35への更新を進めなくてはならないF-4EJ改と、F-15SJでは、F-35へ更新する必要性の事情が全く異なるという点です。

 F-15の設計上の寿命は、約40年の運用に相当する8000飛行時間です。そして1981年の導入開始からまもなく40年を迎えますから、8000飛行時間到達が目前の機体も間違いなく存在することでしょう。しかしF-15の非凡な頑丈さと信頼性は耐久試験において実証されており、80年~90年間の運用に相当する1万6000~1万8000飛行時間まで拡張可能であることが分かっています。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2018-12-03 06:58 | 対米 従属 | Comments(0)