作家の大江健三郎さんの著書をめぐり、
軍が集団自決を強制したとの記述に反論する旧日本軍の将校らが
大江さんらを訴えていた裁判で、
大阪地裁は軍が深く関わったことが認められるとし訴えを退けました。
この裁判は、旧日本軍の元少佐・梅澤裕さん(91)ら2人が、
大江健三郎さんの著書「沖縄ノート」の記述をめぐり、
大江さんと岩波書店に対し、
出版差し止めと2000万円の損害賠償を求めていたものです。
1945年の沖縄戦で、座間味島と渡嘉敷島の住民合わせて430人以上が
集団自決したとされることについて、
大江さんは軍隊の命令によるものと記述しているが、
梅澤さんらは村の幹部が主導し、私は命令していないと反論していました。
判決で大阪地裁は、集団自決は日本軍が深く関わったものと認められ、
元少佐らの関与が推認できるとして、梅澤さんらの訴えを退けました。
「裁判長が私の『沖縄ノート』を正確に読んでくださった。
軍と国の皇民教育があって、天皇の国民を作るための教育。
それを背景にして軍の強制があった」(大江健三郎さん)
原告の梅澤さんらは判決後の会見に姿を見せませんでした。
「これは不当な判決である『軍の関与』ということをもって、
『隊長の命令があった』と(判断)。
ここには明らかな論理の飛躍があります」(原告側代理人 徳永信一弁護士)
梅澤さんらは控訴する方針です。
(28日17:52)TBS系より
防衛省の増田好平事務次官は17日午後の記者会見で、
海上自衛隊のイージス艦衝突事故後の対応や説明の混乱について、
「内局があり、各幕僚監部があり、『五族共和』もしくは『四族共和』という
防衛省の中に組織のまとまりを持った(個々の)集団があり、
それぞれの連携が十分に取れていなかった」と釈明した。
増田次官が発言した「五族」とは、背広組の内局と、
制服組の統合・陸海空の4幕僚監部を指し、
それぞれを別の「民族」に例えたもの。
また、「五族共和」は、中国で孫文が辛亥革命後に唱えた
民族融和による共和国建設のスローガンだ。
1932年に日本が建国した満州国でも、
日本、満州、漢、蒙古、朝鮮による「五族共和」が掲げられた。
事務方トップが防衛省の実態をこう認識し、発言したことは、
今後の組織統合・再編問題も絡んで論議を呼ぶ可能性がある。
3月17日19時1分配信 時事通信より
巨額の赤字を抱える新銀行東京の問題です。
新銀行が石原知事の意向を受け、
知事の四男の知人が責任者を務める若手芸術家支援事業から、
3枚の絵画を購入していたことが分かりました。
新銀行などによりますと、
購入したのは若手芸術家2人の絵画3枚で、
石原知事が提唱した若手芸術家の支援事業・トーキョーワンダーサイトを通じ、
あわせて52万円近くで購入していました。
トーキョーワンダーサイトは事業の責任者を知事の四男の知人が
務めていますが、開業直前の2005年3月頃、
石原知事が新銀行の本店を訪れた際、
「殺風景だから、ワンダーサイトの作品を飾ったらどうか」などと提案していた
ということです。
新銀行ではこの知事の発言を受け購入を検討し、
同じ年の11月頃に絵画を購入していました。
この絵画は本店や各店舗で持ち回りで飾られ、
去年9月以降は本部の倉庫に保管されているということです。
トーキョーワンダーサイトをめぐっては、
去年の知事選でも四男が事業の外部委員として
公費で海外出張をしていたことをめぐって、批判が起きていました。
都議会では、17日から各常任委員会での審議が始まりますが、
石原知事と新銀行との関係があらためて問われることになりそうです。
(17日11:06)
[17日15時14分更新]
TBS系より
日本経団連は、17日発表した道州制導入に向けた第2次提言の
中間取りまとめの中で、現在、約21万6000人いる地方勤務の国家公務員は、
道州制導入を前提にした場合、
現状より44%減の約12万1000人にまで人員圧縮が可能とする試算結果を明らかにした。
現在、地方にある国の出先機関に勤務している国家公務員は、
2006年6月の「国の行政機関の定員純減について」の閣議決定に基づき、
10年度末までに2万7000人弱削減される予定。
3月17日19時1分配信 時事通信より
国土交通省が河川関係に使う予算でダム建設の
必要性を訴えるミュージカルを上演し、
5年間で約5億円を支出していたことが新たに分かりました。
国土交通省は、道路整備の啓発を目的としてミュージカルを85回上演、
道路特定財源から5億2600万円を支出して国会でも問題となり、
冬柴国土交通大臣が「過大ならばやめさせる」と発言していました。
今回は、河川関係の治水特別会計という別の予算でも、
2005年度までの5年間で、ダム開発の必要性を訴えるミュージカルを104回上演し、
約5億円を支出していたことが新たに分かりました。
このミュージカルと道路のミュージカルは、
同じ東京の劇団が随意契約で受注していました。
国交省は「広報・宣伝の一環として行ったもので、
問題ない」としながらも、「支出が適正か検証する」としています。
テレビ朝日系より
[7日19時18分更新]

「母(かあ)べえ」公式サイトの各階からの感動の声というのがありました。
信じて待つ豊かな心、強くも、やさしくもある母べえは、
私の思い描く理想の母親像になってしまいました。
―――谷 亮子さん(柔道)
きっとあなたの「母べえ」にすべての人が心の中に持ち続けている
永遠の母親像・野に咲く小百合の優しさに満ちてそのなかに
毅然とした母の姿が浮かび出ることでしょう。
―――森 光子さん(女優)
笑って泣いて。心のそこから平和じゃなくちゃいやだって、
悲しいとかではなく本当に平和であってほしいという気持ちでいっぱいになる。
―――「徹子の部屋」より 黒柳徹子さん
男たちが次々と死んでいく戦争の時代、
片隅で耐えて静かに生きた昭和日本の母の吉永小百合が、切なく美しい。
―――立松和平さん(作家)
母べえが最後に、「死んでからなんて、父べえに会いたくない。
生きているうちに会いたかった」
という台詞
映画を観た人が、直ぐに立ちあがりませんでした。
山田洋次監督は「この映画は、1940(昭和15)年から1941(昭和16)年にかけての
東京の郊外のつつましい家庭が舞台です。
間もなく太平洋戦争が始まろうとする、あの絶望的な時代を懸命に生きた人々の、
愛に溢れた笑い声や悲しい涙を、そっとスクリーンに写し取りたい、
そしてあの戦争で悲しい思いをした人びと、さらには今もなお戦渦に苦しむ人たち
すべてに想いを馳せながらこの作品を作りあげたい、と念じます。」